2012年 10月 07日
能力数学も理科も苦手、そして何より勉強が嫌い。でも理系志望。
話をしてみると口を揃えて出てくる言葉が「だって就職に有利なんでしょ」です。
全員が保護者からそのような志望をさせられているようです。
適性もないのに、就職してくれさえすれば・・・と考えてしまうのは忙しくて自分の子どもと向き合う時間がないからなのでしょうか。
それとも、まるで理系に行くだけで就職が有利になる、給料が高いという論理のすり替えを行っているマスコミの問題なのでしょうか。
結局就職出来るかどうかは本人の人間力なんだよと伝えています。
やりたくもない、合ってもいない仕事を一生やる覚悟はできているの?
大学の時でさえ、今の何十倍も勉強させられるんだよ?と。
それよりも、まだ漠然とした未来を探すために、文系の学部に入学する。
そして入学してからの過ごし方、いや、入学するまでの受験への取り組み方から君たちの未来は変わってくるんだよ、と。
受験の時なら。
あまり好きではない勉強に耐える忍耐力。
一見つまらない受験勉強を楽しみながら工夫する力。
受験情報を取捨選択し、物事を自分の目で見て調べて考える力。
大学に入学してからは。
アルバイトもただ金稼ぎとして行うのではなく、徹底的に経験値を得る場と捉えて働くこと。
また、アルバイトを通じての社会勉強。
サークル活動では組織や人を動かす難しさや、実際に企業などと交渉する機会もある。
同時に自分自身と向き合い、自分の長所短所、向き不向きを見極める時間があるのが文系の大学生。
本当に企業がほしい人材とはどのような人材か。
言われたことだけをただやる人間を欲するのは公務員くらいでしょう。
自分で物事の本質を見極め、バランス感覚を持ちながら、独創性も持ち合わせて動ける人材が求められている。
学校の先生だって、ミスしないこと、とりあえず形だけでもこなすことが主眼のしょうもない先生がいたりする。(誰のことをイメージしているかはこのブログで登場しているキャラクターなので想像つくでしょう 笑)
でも、生徒の教育のため、という一番大切な根っこをきちんと大切にする先生も大勢いる。
だから、就職できるできない、は理系とか文系とか、何大とか何学部で決まるものではないんだよ。
まずは目の前の受験から逃げずに戦うこと。
同時にせっかくの高校生活を部活であったり行事であったり生徒会であったりで、精一杯活動すること。
今、自分の人生、どれだけ一生懸命生きられている?
このままの自分で年齢だけ重ねれば、目指す大人になれそう?
変わりたいならいつ始めるの?
今でしょう。
こんな面談を依然毎日数人とやっています。
かなり生徒たちの雰囲気が変わってきました。
引き続き頑張ります。
そして、案の定下の学年の生徒たちがかわいそうだなぁ~と思わせられる場面が多数見受けられます。
自分自身、反面教師にして、この仕事の本質を大切にしていきたいと思います。