2014年 10月 16日
学級経営に向けて事前にできることそこでご相談があります。私は経験が少ないため、もちろん授業自体も不安なのですが、それ以上に学級経営に自信がありません。授業は、これから年度末まで塾で時間講師という形で少しでも経験を積もうと思っています。
しかし、学校教育と塾での教育は毛色が異なるとも考えています。
shun-senseiは高校でのご経験や、今は中学校で担任をご経験されているということで、ご質問なのですが、私が次年度までに読んでおくべき本であったり、「これはやっておいた方がいい」というようなアドバイスはありますでしょうか?
率直にお答えさせていただきますと・・・。
ごめんなさい、本はありません。
本などで事例集をもとに書いてあるものがあります。
しかし、やはり文字で読んで理解することと、実際に見て感じて理解することでは全く異なる気がします。
なぜなら相手は人間というナマモノです。
そのナマモノが集団を作って出来上がるのが学級です。
そんなナマモノの集団について、文字で前提をいくら細かく詳細に書いても、彼らが与えてくる「雰囲気」は書き切ることはできません。
前提や状況設定がない解説書は単なる理想論や理論書にしかなりません。
本を読むくらいなら、まだ、金八先生などのドラマの方が雰囲気が伝わるだけ意味があると思います。
彼らのちょっとした表情の違いや違和感をどれくらい表現できているか分かりませんが、文字で読むよりはマシな気がします。
と言うことで、残念ながら適切な本はないと個人的には思います。
さて、アドバイスとしては、これまた私も伝えられるのは、文字、を通じてのみなので、どうしても抽象的で理想的なものになりますが。
生徒を見抜く目を身につけてください。
そのために生徒をとにかくよく見て下さい。
そして話もよくして、自分が見たことと答え合わせをマメにして下さい。
ただ、彼らが話すことが100パーセントの答えではないので、話しながらもまた、深く見るようにして下さい。
サッと身につける方法はありません。とにかく経験値を積むしかないと思います。
彼らから、「何で分かるの?」や「先生だけに話すけど」などの言葉を多数もらえると一定の成果が出ていると思います。
もちろん、これは塾でも実践可能だと思います。
個人の理解と共に集団の理解にもチャレンジするのもいいと思います。
中高生の人間関係は複雑に入り乱れながらも、一定の力関係がほとんどの場合存在します。
その力関係や関係の変化を見抜けるよう観察してみて下さい。
これもまた週に二回くらいしか会わないはずの塾でも十分実践可能です。
このように、自分は学級経営力は究極には人間観察能力、人間理解力だと思っています。
あとは実際にご自身で経験をされる中でどんどん先輩などに助言を求めたり、お手本になる先輩を真似ることでしょうか。
でも個人的には新人ちゃんを見ていると、その人のもつ人間力がすべてなのかなとも思う時があります。
新人ちゃんはめちゃめちゃな対応をして生徒との関係をこじらせても、職員室で聞こえてくる周りからの助言は生徒に責任を押しつけるひどいものでした。
新人ちゃんが形だけ先輩の真似をしてやたら厳しく接したところ、生徒は信頼関係のできていない教員からの理不尽な締め付けと捉え大反発していました。
以前も書いたようにやはり信頼関係が大切なのでしょう。
そして、これまた現場に出た時に思い出して欲しいのですが、感情を前面に出した指導も個人的には絶対オススメしません。
怒った演技はしていいですが、本気で怒ってる時は自分の心が乱れている場合が多いので、私は上手く指導できないことばかりでした。
ということで、あまり参考にはならないと思いますが、個人的に考える学級経営力に関して事前にできることを書かせていただきました。