私立中高一貫校の英語の授業1 ICTの力

3つの学校での英語指導の状況を知ることができるとのことでZ会New Treasure研究会に参加をしてきました。

それぞれの先生が様々な工夫を行い、生徒の英語力の育成のためにたくさんの時間を費やしていました。

ただその方向性に関して自分から見るとどうなんだろうと思うことが何点かありましたので今回は良い点を中心に疑問も紹介したい思います。


まず1番初めが都内私立女子校の十文字中学高等学校、高瀬聡伸先生による発表でした。

ICTの使用が素晴らしく、スライドの作り込みから成績管理のファイルまでとにかく圧巻という感じ。

完全なるプロ仕様で驚かされました。

そのデータなども惜しみなく提供しており、この度New Treasureデジタル教科書の無料版の開発責任者と有料版の執筆協力をされたとのこと。

その他にも研究会の中心メンバーとして活躍されており、日本の英語教育のために取り組まれている姿勢が素晴らしいと思いました。

講演の中では実際の授業例を実践してくださったり、授業スタイルに関して紹介がありました。

また実際の授業の映像も一部見させていただき、テンポ良く英語で進む授業がとても良い印象でした。

せっかくなので色々な学会で授業発表などをされたらいいのになぁと思いました。


自分自身が感じた違和感は、英語で行う授業に関してのスタンスを紹介された時です。

どのような教材でどのような活動であればオールイングリッシュで行いやすいか、行いにくいかという紹介のグラフと共に、「できる部分はなるべく英語で」「できない部分は無理せず日本語で」と紹介されていました。

無理して英語だけで行うと「生徒も教師もできることが減り、できないことが増える」からだそうです。

大まかなスタンスは全く一緒です、無理せず日本語も使用して良いと思います。

ただ気になったのが、既存の英語の授業にとらわれすぎていないか、という点です。

既存の英語の授業をベースに英語で行えるところを英語で行う、というスタンスだなぁと思いました。

それなので、その後に紹介したクラスルームイングリッシュなどは正直どうでも良い点で、ポイントが少しずれているなと感じてしまいました。

指示出しや相槌、アドバイスなどの定型表現を使用することではなく、英語で本文内容を英語のまま理解させる、という感覚はないようでした。

実際、はっきりは聞けませんでしたが、生徒は予習として全文を和訳してきていて、それを日本語で解説する時間を授業内で設けているそうです。

会場からは、「私はどうしても和訳に20分はかかってしまうのですが、どうやったら10分ですむのですか?」という質問が出る始末です。

何で中学段階でまで本文の和訳をする必要があるのでしょう。
何であの程度の英文を日本語に置き換えて解説をするのでしょう。

英語で英語の授業を行うことが目的になっていなければ良いのですが・・・。

使用している教科書は検定外の物で自分は詳しくは見たことがないので、細かくは分かりません。

デジタルフラッシュカードは英語と日本語が同時に書かれたスタイルのものでした。

生徒は単語を日本語に置き換えるようになるでしょうね、それが目的ならそれで良いと思います。

エクセルで作成しているのが珍しく、また便利そうだったので取り入れたいと思います。

英問英答を行う際に、英問を教師が読み上げた後に生徒にリピートさせていましたがその目的な何でしょうか?

夏の神田外語大の研修の時と同じような疑問がいくつか生じましたが、生徒の生き生きした様子が見られ、細かい点で自分とのスタンスに差があるくらいかなぁと思いました。

また何よりICTの技術というか知識が素晴らしく、同僚にいたら本当に助かるだろうなぁと思いました。

自分は一時期パワーポイントなどを作りこんでいた時期があったのですが、肝心の教材研究とのバランスを考えて最近は最低限のものにしています。

そのような点からも改めて凄い作り込まれたスライドの素晴らしさと真似できないなぁという思いが重なる1日となりました。

次回はこの研究会で発表された他の2名の感想を書きたいと思います。

同じ中高一貫校で指導をしている先生方からはやはり得られることが多いなと実感させられる会となりました。
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by shun-sensei | 2016-10-10 18:00 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)