大学入試センター試験に変わる新テストと呼ばれるものの方針が一部確定しました。

英語に関しては平成31年度から35年度まではセンター試験で読む力と聞く力を継続して点数化します。

書く力と話す力に関しては現時点では大学入試センター試験にはシステムを整えられないため、民間の外部4技能試験を活用していくそうです。

高3になってから最大2回受験が可能で、現段階では6種類ほどある4技能試験が全て使えるようになりそうな方向です。

さて、この民間の外部4技能試験になんと英検が含まれそうな方向性です。

私がこのお話を聞いた会場では、個人の英語塾や英会話教室を経営されているという方々から、高3以前の試験が適用されないのは困るとの質問が寄せられていました。



私は個人的には英検は4技能試験とは呼べないと思います。

今まで英検2級を取得している生徒の話す力を考えれば当たり前です。

昨年度から2級にもライティングが導入されましたが、生徒の点数と書く力のレベルの低さはかなり大きな差があります。

そもそも一問だけライティングを書かせたくらいで書く力を試していると言えるのでしょうか。

どうしても英検を含めるというのならば、英検自体が試験法方法を大きく変え、きちんと4技能を計るテストに生まれ変わらなければいけません。

そもそも英検では難しいから英検と同じ団体がTEAPを作成したのではないでしょうか。

今までずっと存在した英検、今の日本の英語力の状況を考えたら、英検と言う試験自体大きな改革を必要とすることは明らかでしょう。



現在高校二年生を指導していて、いよいよGTEC CBTやTEAPの指導を行ってより話す力や書く力の指導を高めようと思ったところ大きな足かせが英検となっております。

本校の高校2年生が外部4技能試験を活用するのは、現実的にほとんど生徒が早稲田の文学部や早稲田の文化構想学部を受験するためです。

この早稲田の文学部、文化構想学部は英検準1級を取得すれば、4技能試験入試での挑戦ができます。

生徒たちは英検に慣れています。

本校においても、中学課程時から英検を受験させていたため、生徒全員が何かしらの英検を取得しています。

高2夏の時点で、高校2年生の8割が英検2級を取得しています。

実際の生徒の力と英検2級におけるCANDOリストには大きな隔たりがありますが・・・。




そんな生徒が早稲田大学を受験するのに目指すのが英検準1級です。

GTEC やTEAPの受験料と英検準1級の受験料には大きな差があります。

慣れた英検とこれからわざわざ対策をしなければならないGTECやTEAPでは英検を選びます。

結果的に、英検が使用可能という状態が、GTECやTEAPの普及の大きな足かせになっています。



それでも英検で十分に4技能を計れるのならば、もちろん構いません。

英検に向けて学習を行うことが、十分な4技能の強化につながるのならばもちろんそれを生徒に勧めます。

しかしながら、英検の準1級のために生徒が学習をすることは、ひたすら語彙です。

語彙と読む力の勉強ばかりです。

4技能指導を行っている本校の生徒にとって、英検準1級のライティングも2次試験も簡単すぎます。

大体英検の2次試験がきちんと話す力を試す試験になっているとどれだけの教員が納得するでしょうか。



英検はコツさえつかみ、対策をきちんと行えば、かなり力とかけ離れていても合格ができます。

それだから多くの英語塾や英会話教室では英検を低年齢で取得させることができるのでしょう。

英検であれば、ビジネス用語が多数出てくるTOEICの方がまだ4技能をきちんと測定できますし、生徒の学習効果もきちんと出ます。



当日の会場では私立高校の先生から、シラバスを作るのに早くどの試験を使うのか決めていただかないと困る。

これから6種類のテストの対策を行わなければならず、現場は大変だ、という声が上がっておりました。

私はこの意見は理解できませんでした。

4技能をきちんとバランス良く育てる指導を行えば、GTECだろうとTEAPだろうとTOEFLだろうとIELTSだろうと、どれでも生徒は出題方式などに慣れるだけの問題です。

きちんと書く力、話す力をつけていくだけです。

しかし、ここに英検が入ると、全く異なります。

英検であれば、全く異なった、語彙力にかなり重点を置いた指導が行われます。




大学入試を変えることによって、日本の英語教育を変えるという素晴らしい方針が実現しそうです。

しかし、直前になり、どんどん様々な人々の思惑や意見で、せっかくの改革が台無しになりかねない状況です。

英検が変わるか、英検を今回のグループから抜くか。

現場の高校の先生たちはそれは英検が一番対策しやすいでしょう。

実質書く力や話す力はそこまで求められませんし、従来の訳読式でもかなり対応可能でしょう。

それ以外の4技能試験となると、授業をかなり変えなければいけなくなってしまいます。




原点に立ち返ってみましょう。

高校の授業を変えるために大学入試を変えようとしたのではないでしょうか。

英検では、今までとほとんど状況は変わりません。

そんな当たり前のことに気がついてください!!

GTEC,TEAP,IELTS,TOEFL,TOEICの5種類にしなければ、何も変わりません!!

間に合うか分かりませんが、できる限りこの声を伝えていきたいと思います。

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by shun-sensei | 2017-08-05 17:00 | TEAP, GTECなど4技能外部試験 | Trackback | Comments(0)