カテゴリ:英語教育( 85 )

文法指導の方法について本日は書きたいと思います。

中学生を教えていて、生徒が使えるようになる文法指導の方法を実際に行うことができました。

大先輩方の指導方法を参考にし、真似をして指導をしたところ、面白いように生徒は理解をし定着することができる生徒が多かったです。



そんな経験をしたにも関わらず、昨年度高校1年次に文法を従来の予備校方式で教えてみました。

自分なりに工夫を加え、これ以上分かりやすい説明はないと自負する説明後に文法のドリルを解かせます。

宿題用に練習問題を与え、次の授業で復習の小テスト。

週1位時間のためかなり駆け足になってしまったことも原因の一つでしょうが、それ以上に生徒の中でしっくりこないまま進んでいったようです。

そして一年が過ぎ、現在2週目を指導していますが、本当に定着ができていなくて反省ばかりです。

焦らず、一つひとつの表現を定着させることを優先すべきだったと後悔しています。



定着する文法指導のためには、理屈の説明より慣れさせるのが大切なのだと思います。

まずオーラルイントロダクションのように、該当の文法事項を何回も教師が使う小話を用意します。

教師が数回その表現を使った後には、生徒に使わせるような質問をして、生徒自身にも使わせます。

そしてペア活動で使った後で、いったん日本語でその文法事項の説明を行います。

その後パタンプラクティスを行い、その表現をさらに何度も使わせます。

そして何か数文で良いのでその文法事項を多用する英文を読ませ、何度も音読させます。

最後にその文法事項を使うアクティビティを用意し、さらに使わせます。



ここまでやってやっと生徒の中でその文法事項が定着します。

生徒自身のライティングでその文法事項が登場するようになります。

文法問題はサッと正解が選べるようになります。



週に1時間では31項目くらいを扱うことが限界かもしれません。

仮定法であれば、仮定法過去、仮定法過去完了、should, were toの代表3パターンが限界かもしれません。

しかし根本となる用法をきちんと定着まで指導をすることの大切さを最近は強く実感しています。



網羅性の解説はもっと先でも良かったのかもしれないなというのが正直な昨年の指導の反省です。

網羅したところで生徒が正解を選べない、正しく英作文で使えていないのでは網羅した意味がありません。

そんなことを反省に今後の指導を行っていきたいと思います。


みなさんはどのように英文法を指導していますか?

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by shun-sensei | 2017-08-19 11:18 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)

語彙指導の方法

語彙指導はどのように行っていますか。

例えば現在進学校で単語集を購入させていない学校は少数かと思います。

単語集を購入させ、毎週授業内で小テストを実施する。

これが非常に多くの学校が行っている方法でしょう。

やっている意義はどれくらいあるのでしょうかね。


その単語集ですが、本当に様々な出版社から様々なものが出ています。

フレーズで覚える、チャンクで覚える、テーマで分類して覚える、等々各社工夫を凝らしていますね。

一応現存するものすべてに目を通していますが、個人的な語彙に対する感覚に合う単語集は非常に少ないなという印象です。


私は基本的に単語は長文の中で使われていて、それぞ繰り返し音読することで覚えていくべきだと考えています。

そうしたとき、Z会出版の『速読英単語(必修編)』は非常によくできた書籍で、その70個の英文に関しては何度も生徒に音読をさせて勉強をさせました。


しかし、上記速単の弱点は本文に登場しない関連語が非常に多いという点です。

そしてその関連語に関しては例文さえもついていないものが多数あります。

さらにその速単も上級編になると本文非登場率が莫大になり、ほとんど速単の意味がない普通の単語集に近くなってしまいます。

他社からも英文で覚えるというシリーズが出ていますが、語彙レベルであったり英文の質や内容がイマイチ合いません。




そこでまだまだ時間はかかりそうですが、手作りの速単延長編のようなものを作成していきたいと考えています。

多少分厚くなりますが、きちんと網羅性があって、しかも内容も面白い英文を集めて読みこむ。

その結果生きた英語の中で語彙がどんどん身につく。

そんな語彙集を自分で作って生徒に取り組ませる日を実現させたいと思います。



実際に英語→日本語の方法で適切に覚えられるのであれば問題ないと思います。

しかし私自身はその方法では覚えられません。

覚えてもすぐに忘れ、また間違った使い方をしてしまうこともあります。

偏っているかと思いますが、自分の考える良い英単語集は現在存在しません。

そのため、日々英文をストックし、自分の考える理想の単語集が完成する日を夢見て努力を続けたいと思います。

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by shun-sensei | 2017-07-15 10:45 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)

音読指導の狙いと方法

英語の授業で音読を行わない先生は少数でしょう。

しかしその音読の目的まで詳細に考えて行っている先生はもしかしたらあまり多くないかもしれません。

本日は様々な音読方法とその狙いなどについて紹介したいと思います。


まず音読とはどのような作業なのでしょか?

私は音読には二つのことを目的に行う活動だと思っております。

一つ目が文字と音を一致させること。

文字で書かれた英語は生徒の脳の中ではまだまだ正しい音に変換されません。

語彙レベルの単語から始まり、抑揚や切る場所、イントネーションなども含めて英語らしく音が出せるようになることがまず音読の一歩目だと思います。

この経験を積み重ねていくことで、生徒は初見の英文であっても自然と正しい発音で英語らしい抑揚をつけて、意味のまとまりごとに読めるようになっていきます。

これは経験値のような要素が強いのだと思います。


二つ目の目的はその表現をインテイクすること。

教科書には見本となるような表現や言い回しがたくさん入っています。

それを繰り返し音読することで、生徒の中にその様々な表現がインテイクされ、アウトプットを繰り返すことで完全に生徒が使える表現になります。

アウトプットで使えるかどうかがこの音読の量にかかっているのだと思います。



主な音読の狙いを踏まえると、どのタイミングでどのような音読を行うべきかが決まると思います。

例えば英文を読む前にいきなり音読を行う先生はあまり多くはありませんが、存在はします。

授業後の検討会などでその活動の意義を聞くと、ほとんどの先生は「なんとなく」とおっしゃるか、「音が分からければ読めないから」とおっしゃいます。

後者にはまだ意図がある分良いのですが、後者のようなケースは教科書と生徒のレベルが乖離しすぎているケースが多いです。

英文を読んだ後にいきなり音読をしてから解説を行う方もいらっしゃいますが、そのケースも特に意図はないようです。

基本的な音読の意義を理解していれば、音読は本文の内容理解後、アウトプット活動前ということは納得いただけると思います。



続けて音読の方法ですが、私は以下の手順で行います。

1.コーラスリーディング(CDに続けて)
2.コーラスリーディング(教師に続けて、個別で指名しながら確認)
3.パラレルリーディング(CDに合わせて)
4.バズリーディング
5.虫食い音読(ペアで)

1.コーラスリーディング(CDに続けて)でまずは見本となる音声を真似する練習を行います。

ここでももっと丁寧に行う必要性を一度目にしたことがありますが、これもまた適切な教科書レベルであれば不要だと思います。

生徒に高すぎるレベルの教科書を使わせて、細かく丁寧にコーラスからやっても、肝心の教科書の本文が生かされないと個人的には思います。


2.コーラスリーディング(教師に続けて)では、うまく言えていない生徒や間違えて発音している生徒を探すことが狙いです。

また、リズムが良く進むため、1よりも短時間で何回も言わせることができるメリットもあります。

1.のCDを使った方法は不要ではとの意見もいただいたこともあったのですが、やはりよりネイティブの発音を使用したいことと、3.のパラレルで出されるイントネーションと我々教師のイントネーションでは異なることもあり、やはり、1.の過程は残すようにしています。


3.パラレルリーディング(CDに合わせて)を通じて、より正確なイントネーションなどを確認させます。

正しく読めれば、構造等を意識しなくてもかなり本文が理解されるようになるため、個々の過程もとても大切かと思います。


4.バズリーディングでは、正しくつかめた音を定着させる目的で自分のペースで繰り返し読ませます。

音読の意義を理解できていない生徒はこの活動の様子を見ていると分かりますので、必要に応じて改めて意義を伝えたりします。


5.虫食い音読では、2種類の虫食いを用意します。

一つが文法面にフォーカスして空けた本文です。

適宜進行形や完了形に直さなければいけなかったり、動名詞か不定詞かなども含めて直させます。

もう一種類は内容面にフォーカスしてその言葉通り虫食いにした本文です。

様々な新出単語や重要な表現を意識して虫食いにします。



以上5つのステップの音読を行うとなると、15分くらいは授業時間を占めることになりますが、それだけ価値があることなので行っています。


以前も研究会等の報告で書きましたが、音読方法にも首をかしげたくなる方法が存在します。

一時的なゲーム性を持たせたり、声を出させるために行う必要性は分かりますが、それを続けてしまっては生徒は意味のない音読を行うことになります。


具体的にはいかに早く読ませるかという音読を様々な工夫を行ってされているケースですね。

本文が流れ落ちていくからそれに負けないように読むナレーター読みなどもこれに含まれます。

肝心の本文の意味内容への意識が阻害され、ただ音を出すことに集中が移ってしまうと思います。




さて、紹介したもの以外でもリード&ルックアップなどはとても効果的な音読方法です。

私は現在のルーティンには入れていませんが、時間がもっとあれば行いたい音読です。



声を出させる、音読に積極的に取り組ませる、という第一歩としてはゲーム性の高い音読も有効です。

しかし生徒自身が音読の意義をきちんと理解し、積極的に自分から音読を行わなければ、その活動の意義は弱まってしまいます。

高校生にもなれば生徒は論理的に考え、音読の必要性を理解できます。

是非、正しい身につく音読を行って英語力を高めていきましょう。

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by shun-sensei | 2017-07-08 14:14 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)

前回に引き続き早慶入試研究会の報告です。

出張で外に出るのは仕事が滞る原因となるのですが、やはり学べることも多くとても有意義だなというのが正直な感想です。

設定してくださっている予備校にも感謝です。


今回は代々木ゼミナール講師の谷川学先生が慶応大学の分析結果について発表をされました。


まず初めに谷川先生の問題レベルの基準として、1易2やや易がGMARCHレベルの生徒にも解け、早慶レベルでは落とせない問題、3標準4やや難ここからが勝負の問題5難で合格者でも不正解者がいる問題とのことでした。

その上で一番初めに早慶上智レベル合格に求められる力を紹介されました。


まず初めに圧倒的な思考力とのことで、こちらは地頭とも呼ばれるまさに能力のことでしょう。

まずはここがしっかりしている生徒とそうでない生徒の差は本当に埋められないくらいの差だそうです。

実際に東大コースの生徒のことを紹介されどう違うかを紹介されていました。

続けて論理的思考力として、例として表面上の訳から裏の意図を探る力などのことでした。

3つ目が弱点科目の克服。

やはり弱点がある生徒はなかなか合格しにくいとのことです。

4つ目の人間力(性格)ですが、1回言われたことを素直に実行する生徒と、都合よく解釈して自分のスタイルを中々崩さない生徒の例を紹介されていました。

能力+それを引き出す性格の大切さを強調されていました。

5つ目が熟読の速読化とのことで、精読をスピーディーにできることとのこと。

いわゆる速読ではないことを強調されていました。

そして先入観の排除とのこと。


この6つの力がある生徒は確実に早慶上智レベルに合格をし、欠けている生徒はなかなか受からず、早慶上智とGMARCHの差は想像をはるかに超えて大きく離れているとのことでした。


この6つの力を身につけさせるために、谷川氏が授業時に心がけていることを4つ。

授業準備時に徹底的に悩んで自分で解答を作成し根拠を徹底的に考えて来るそうです。

先に解答解説を見てしまうとここがおろそかになり、授業としては不満足になってしまうことも多いそう。

続けて授業中ですが可能な限り生徒を指名し、解答の根拠を言わせるそうです。

この根拠を言わせることがとても大切で、初めはどうしても「なんとなく」選ぶ生徒ばかりだそう。

このレベルではなかなか成長もせず、合格には導けないため、必ずなんで?どうして?としつこく聞き続けるとのことでした。

3つ目の定期的な記述解答のチェックですが、特に選択肢の精読が合格力には不可欠とのことでした。

長文問題の本文は人に読ませるために書かれた英文ですが、選択肢は解くため(不正解で選ばせるため)に日本人が作ったものなので。精読力がとても大切とのことでした。

最後に完璧な予習ができているかのチェックを徹底されているそうです。

予習で自分で問題を考えてきて、各パラグラフのメモを作り自分で取り組むことで力はつきます。

そのチェックは徹底的に行うそうです。


さて各学部の今年度の傾向を見ていきましょう。


まず慶應文学部ですが2017年は難化しましたがそれは2016がとても易しかったからだそう。

例年で考えると例年通りです。

語数も1300語→2300語と大幅に増えましたが、同様に例年通りとのこと。

さて慶應の文学部の問題ですが、昔に比べると大分優しくなっているとのことでした。

レベル3-4くらいの問題が中心で思考力を試す良問とのこと。

各設問の解答ポイントを記述してくださっていてとても感謝です。

なお、和訳に関してですが、日本語の幅の重要性をおっしゃっていました。

英語が分析でき意味が分かっていても日本語としてきちんとできていないとなかなか高得点が難しいそうです。



続けて経済学部です。

一般常識というか社会常識の大切さを昔から講師の先生も聞いてきて、新聞を読む大切さを言われてきたが、高校生にとって新聞は若干ハードルが高すぎるとのこと。

そこで大人向けの雑誌なのですが「東洋経済」と「ダイヤモンド」は高校生でも読むことができるため、興味がある回だけでいいから買って読むことを生徒に勧めているとのことでした。

実際今まで高校生で「読んでも分からなかった」などの意見は新聞と異なりほとんどなく、手ごたえがあるそうです。

内容一致問題ですがSFCの問題がトレーニングにおススメとのこと。

前期で読解を固め、英作文は10月くらいからトレーニングを始めるとのことでした。

難易度は高く、①英文を前から素早く訳せる力②パラグラフの趣旨を素早く見抜く力③選択肢を絞り込む圧倒的思考力が不可欠とのことでした。



続けて法学部です。

発音問題が出ますが、満点は難しく1~2問ミスは仕方ないという考え方でいくべきでしょう。

また正誤問題ですが、基礎標準できちんと正解し、難易度の高いものは無理のない範囲での対策を心がけるべきです。

会話問題の対策には早稲田や上智の会話問題が良いトレーニングになるとのことでした。


SFCですが、この2年は長文3題です。

テーマが難しかったため、他予備校の分析とは異なり谷川先生は難易度3-4をつけました(大問1,3について)。


その後具体的な答案や問題を通じて対策のレベルを確認した後に最後にまとめがありました。

合否を分ける大きな要素の考える力、この力の育成に最近こだわっているようです。

浪人をしてもまたGMARCHという生徒がいる現実、その生徒と合格者の差は考える力が身につけられたかどうかの差だそうです。

予習時に徹底的に自分で問題と正対し考えつくせたかどうか、それが合否の大きな分かれ目になるそう。


色々とまた異なった視点から早慶対策の現場のことを色々と聞けて良かったです。

学校での指導と予備校での指導をどのように学校でどちらも行うか。

それを最近は課題として考えているため、今回のお話を活かしてまた今後の指導のレベルを高めていきたいと思います。

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by shun-sensei | 2017-06-10 18:02 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)

代ゼミ主催の早慶入試研究会に参加をしていました。

2部構成で早稲田大学を佐々木和彦先生が、慶應大学を谷川学先生が分析発表してくださいました。

昨年度の福崎先生の行った分析よりもさらに深く具体的な話が聞けたので、昨年度に続けて参加をしてよかったと思います。

今回はそのレポートとして前半の早稲田大学の分析を報告したいと思います。

まず佐々木先生ですがご自身も早稲田大学の卒業生とのことで、早稲田大学に優秀な生徒を送り込むためにも予備校で指導をされているとのこと。

ここ数年の早稲田大学の入試傾向に変更はなく、GMARCHレベルとの違いについて語数と語彙レベルをあげ説明されました。

しかし語彙レベルに関しては、事前に全部知っておいてほしいというよりは、推測で分かったり、意味が分からなくても困らないものであったりすることが多いので、あまり追いすぎないことをおススメされていました。

また我々の指導方針としても、何でもかんでも未知語を予習で辞書引きをさせてはいけないとのことでした。


まずは政治経済学部ですが、語数が多く長いが各長文は読みやすいことと、出現順に設問があることを確認されていました。

自由英作文のテーマが前年度の慶應の経済と同じだった点についてはコメントは聞けませんでした。


続けて法学部。

法学部の長文自体は1000~1100wordsですが、選択肢が長く、それだけで700~800wordsになるため、長い英文を読む訓練は不可欠でしょう。

毎年微妙な変更がある法学部ですが、今年度も英作文でグラフを読み取りその上で意見を各出題がみられました。

こちらは法学部の教授の中に中央審議委員の方がいらっしゃり、アクティブラーニング推進派であるため、今後も続くであろうとの予想をされていました。

なお、グラフを読み取る英作文に関しては広島大学が以前から出題されているので、そちらを練習問題で活用すると良いとのこと。


変更点以外については、大門Ⅱの内容一致問題が出現順になっていないため、それで難易度が上がることを確認されました。

読み切ってから解くことを練習しなければいけなく、レベルは上がるでしょう。

また、早慶レベルは選択肢の精読がとても大切なことも改めて強調されていました。


さらに法学部の文法語法問題は数年ごとに変わり、前置詞問題の年もあれば誤文訂正の年度もあり、総合的に準備をする必要があるでしょう。


続けて商学部ですが、唯一和訳問題を出題しています。

しかしその和訳もとても易しいものなので、そこまで怖がる必要はないでしょう。

また内容一致問題で選択肢すべてについてtrue or falseを判定させるのだが、若干作問力不足から講師でも迷う選択肢があるので、それはスパッと捨てるようにとのことでした。

早稲田大学では和訳の採点は主観が入るため原則はやらないという方針だそうで、そんななか商学部は例外的でしょう。


教育学部は長文の長さが500words程度で設問のバラエティに富むことから教材作成者にとっては助かる学部

テキスト作成などの時に非常に重宝されるそうです。

初心者はまずは教育学部からチャレンジされると良いでしょう。


社会学部は昔はとにかく入りやすいことが特徴だったが今は大分様子が変わっているよう。

文法は難問が2~3問あるのでそれ以外できちんと得点を取るように。

長文の長さも2015年以降から1500~1800から2500words以上とかなり長くなっています。


理工学部ですが、慣れというか論理的思考力でこなせる設問も多いようです。

例えば文整序ですが、つながる2つの組み合わせが分かれば選択肢から答えが出てしまうものなど、あえてなのかもしれませんが英語力以外も大きな要素なようです。

また合格点ですが、6割無くても受かるのではないかという手ごたえだそうです。



国際教養学部ですが、リスニングがなくなり、英検や外部テストの活用が始まるそうです。



人間科学部ですが、200~250wordsの独立した易しい英文の問題のため、早稲田対策入門者にはお勧めのよう。

しかしイディオム問題は講師も知らないレベルが出るので、頻出のものできちんと点を稼ぎたい。

また、正誤問題のno errorが問題を難しくしています。



スポーツ科学部ですが、法学部や国際教養学部のような各段落の要旨を問う問題が出題されるため練習には良いでしょう。


文学部と文化構想学部はついに最後の一行要約に対して語数を4~10語での要約と変更されたよう。

おそらくあまりに長いダラダラとした一文が多かったのでしょう。



さて、後半に実際講師がどのように指導されているかを最新の問題を使って披露してくださいました。

佐々木氏はところどころダジャレを挟みながら、情報構造に注目し長文を解説されていくスタイルのようでした。

特に世の中で文脈というが、文脈とは何か?それは5つのパターンのことであり、①置き換え②具体例③対比④因果関係⑤並列の5種に必ず落とし込めるとのことでした。

各表現や文を上記の5つのパターンでつなぎ直していく解説で、どこにどう注目すれば解けるのかを解説されていました。

また今年度の下線部の意味問題を
①知識型
②文脈型
③消去法でないと解けない型
の3タイプに分けて何問ずつ出題されたか、
また空所補充問題を
①コロケーションやイディオムなどの知識型
②文法問題
③文脈型
④消去法で解く
の4タイプに分けて何問ずつ出題されたかを紹介されていました。

圧倒的に多いのが文脈型であり、そのためにも文脈がきちんと追うことができることの大切さを紹介されていました。



ちなみに私が聞き取れたダジャレは
①主語として選んだのはしゅごいのではなく
②冠詞に関心をもとうよ
③準動詞は準一と準子の準同士ではなく
の3点でした。


また同格のthatが取れる名詞はどんなものか、:と;の違い、など通常の講義の様子を見させていただきとても有意義な時間となりました。

触れる時間はありませんでしたが、正誤問題の出題分野も分析をされていて、その表も活用できそうです。

佐々木氏の指導の方法からは学ぶことも多かったです。

取り入れられそうなところは自分の講義にも取り入れていきたいと思いました。

長くなってきたので次回、慶應大学の分析を紹介したいと思います。

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by shun-sensei | 2017-06-03 17:58 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)

文科省から悉皆研修とされている英語教育推進リーダー研修。


技能別の研修を紹介し、良い点と課題を毎回まとめています(課題はほぼ毎回おなじものですが・・・)。


ところで色々な先生から聞こえてくるのがこの研修の中身自体についての不満の声です。


あのような授業では生徒に力がつくわけがない、どのように大学受験を突破させる力をつけるのか、などです。


今まで書いてきた通り、私は研修の中身や指導方法に関しては一部大賛成の部分もあり、そこに関しては他の先生方とは意見が異なります。


ただやはりその伝え方が原因で真の研修の意味が伝わっていなくて残念だなという思いが強まるばかりです。



今回は語彙指導がテーマです。


1単位分のみでしたので、若干消化不良感はありますが確認をしたいと思います。


研修の導入は自分たち自身が語彙を覚えるのにどのような方法を行っているかをペアで話し合いました。


個人的には語彙を取り出して覚えようとしても覚えられない経験ばかりなので、やはり生きた英文で実際に使用されているのを何回も出会う以外の方法はないのかなと思っ

ています。



今回の研修では実際にいくつかの語彙アクティビティを行い、それぞれを体験し、生徒の気持ちを理解することも目的の一つのようです。


英単語、それぞれの発音記号と日本語の意味、そして例文をそれぞれ2つずつ紹介した8枚のスライドを見ました。



まず一つ目のアクティビティは書いて覚えるです。


一定時間与えられ、書いて覚えようとしてみましたが、それはまぁ覚えられませんでした。


脳みそが固まりつつある年齢の教員集団、皆さん苦しんでいるようでした。


続けて、それをグルーピングしてみました。


ポジティブな意味の単語、ネガティブな意味の単語、そしてニュートラルな意味の単語の3種類に分けることで若干ですが、語彙が入ってきやすくなりましたが、やはりお

じさんにとってはそれでもまだまだ覚えきれません。


続けてビジュアル化するという課題で、実際にその単語が使用された状況をイメージし、絵で描いてみました。


絵自体から意味はすぐにつながるのですが、やはり単語は入ってきませんでした。


また自分は個性的な絵を描くので、ペアの人は自分の絵を理解することが大変なようでした。


続けてマインドマッピング。関連する語をどんどん書いて繋げていきます。


個人的には論外な方法で何の意味も感じられませんでした。


続けて、それを使用した例文を考えて書いてみました。


これは生徒に課すとフィードバックが大変だなと思われましたが、教員としては辞書やネット検索も用いれば有効な手段に感じられました。


生徒も同様の辞書検索ができるようになると良いのでしょうね。


最後には今回登場した複数の語を使用した短めのお話を書くという課題が与えられました。


この研修では語彙を覚えることの難しさを実際に体験し、生徒に今後課すべき課題について考察をすることができました。




個人的にはやはり語彙を取り出して指導することに反対だなと思いました。


学ばせたい語彙は何度も出会わせてあげるのが我々の仕事かなと思いました。


そしてその出会うというのも生きた英文の中で出会わせることが大切だと思います。


そのためにも生徒が能動的に読みたくなるようなリーディング素材と課題を準備してあげることが大切になります。


生徒自身の中で整理整頓させるために語彙集を持たせることも良いと思いますが、それを語彙だけ取り出してテストなどを行うことには反対です。


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by shun-sensei | 2017-03-25 09:31 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)

文法指導を英語でどのように行うか。

今回もここ数回に引き続き、文科省の英語教育推進リーダー還元研修のリポートをしたいと思います。

今回は2単位をかけて、英語で行う授業において文法指導をどのように行うかを考察しました。

まず始めの1時間はいつものように体験から。

まず録音された音声を聞き、その後の展開を予想します。

録音された音声はペアで行われたもので、その日奥さんが自宅にいなくて当日は1人で夜を過ごすはずが、終電近くで帰ったものの会社に鍵を忘れて来てしまい、ホテルも空いていなくて野宿するしかないって思ったという会話。

2回目のリスニングでは、内容が聞き取れたらチェックをつけていくという方法で、読み上げられた内容を確認しました。

3回目はスクリプトを見ながら聞くというもので、徐々にヒントが多くなっていきます。

その後地図を見ながら何が起きたのかをペアで英語で説明し合います。

ここまでで準備は完了、いよいよ文法的な指導に入ります。


時系列にまとめられた表にまとめていきます。

ここで自分のパートナーだった教員は情報をきちんと聞き取れていなくて、間違えていました。

今回の文法のターゲットは気がつく方は気がついたでしょうが過去完了形と過去形です。

読まれたスクリプトの中でそれぞれ過去形と過去完了形を使用した英文を取り出し、文法的に整理します。

その後は先ほどの時系列の表を用いて、それぞれ過去形か過去完了形どちらを使っていたかを確認し、どちらの時制をより多く使うか、今回のなぜ過去完了形を使っていたと思うか問いかけます。

その後過去完了形を使っていなかったらどんな話し方になるかと問いかけ(オチが先に言われてしまいつまらない)、過去完了形の大過去の仕様の意義を理解させます。



その後定着に向けたアクティビティとして、全て時系列順に書かれた別のお話の一箇所を過去完了形に変え、その文を最後に持ってくることで話を興味深くするという練習を行いました。

書き終わったら実際にそのお話をパートナーに伝えます。

パートナー同士が異なるお話になっていて、実際のコミュニケーションを意識した活動となっています。

最後には自分で1つの過去完了形を使用したお話を創作します。



2時間目には前時の体験した授業の分析へと移ります。

まず読まれた文の文脈の内容と意義について確認しました。

文脈があることで、いつどうして過去完了形が使われるかを理解させることができます。

形に注目した表で本文を取り出したケースと時系列順にまとめた表の形に注目する作業を比べて、前者はそれぞれの形式に注目させ、後者はそれに気がつかせることが狙いでした。

また過去完了形は習うと使いすぎる生徒が多いことから、それを避けるために今回のような過去完了形の仕様場面を意識させることが有効とのことでした。


またその後の定着活動においても、ただ機械的な操作を行うのではなく、きちんと意味を理解し必要性を意識させながら生徒に過去完了形を使う練習をさせています。

また、生徒の誤りを机間巡視しながら訂正するという視点でも、スピーキングよりもライてくングでこの活動をさせた意味がわかります。


最後の自由に書かせる形式は実際のコミュニケーション場面で使用するという狙いにおいて重要な意義があります。

たとえ生徒が誤りを犯していても、すぐにそれを訂正することで生徒のやる気を失わせたり活動の妨げとなります。
複数のペアが実施したのちに典型的なミスの修正の練習として別の活動をさせることが考えられます。

その後、別のペアに自分のストーリーを伝えるなどという活動を行うことも考えられます。



さて、分析後その他の例として原形不定詞の指導方法についても少し確認を行いました。

こちらでも同様にmake letの使い分けを意味のある文脈から読み取らせると同時に、語順、形などについて正しく使えるような活動をいくつか確認しました。

詳しくは今回は省略しますが、この活動を1時間かけて行えば定着はするだろうなぁと思わされるものでした。


さて、最後には文法指導の3つのポイントが紹介されました。

1.1度の授業につき、1つの文法項目に絞って指導を行うこと
2.その文法事項が正しく使えるようになるには、という視点をもつこと
3.様々な関連のない短文よりも、1つの意味のある文脈を使用するようにすること

の3つでした。



中学校での文法指導が自分の中での文法指導への考え方を大きく変えました。

今回のセッションではその中学校で使用していた方法をいくつか含んだ文法を定着させるための授業事例になっていたと思います。

現在高校一年生の文法指導を行っていて、やはり明示的な解説ドリル型の文法指導の難しさを実感しています。

週に1時間、合計45分×30回弱という時間制限と全範囲を一旦網羅するという狙いから考えるとそれなりの意味があったかとも思いますが、しかし定着度などを考えるとかなり厳しい状態です。

授業で暑かった問題をそのまま定期試験で出題しても不正解者が続出するのは大問題かと思われます。

課題は中学時代よりはるかに広く扱わなければいけない文法事項をどのように精査するか。

そして決して使用頻度が高くない文法事項をどのような文脈で使用させるか。

最後には覚えなければいけない事項の山をどのように扱うか、の3点だと思います。



この3つの課題が原因でほとんどの高校教員が英文法を解説ドリル型で指導せざるを得ないのだと思います。

改めて解説ドリル型の効果の薄さを確認し、次年度の英語表現ではじっくりと1つ1つの文法事項を定着しながら表現活動する、という形式にしていきたいと思っています。

授業案の準備が間に合うか、果たして次年度も自分がその授業を持てるかなどの課題はありますが、このインタビューから得た指導のヒントを生かした指導を行いたいと思います。



最後にはこの研修の分析も英語で全てが行われました。

せっかくの良い研修内容も無理に全てを英語で進めたことにより、きちんと意図を理解せずに帰る受講者が大勢いたそうです。

難しい指導方法についての議論だからこそ日本語で行い、参加者が納得し切るような研修にできていなかったのが本当にもったいないなという印象でした。

研修の狙いを考えた時、英語で通す意味などないはずです。

狙いを十分に意識しない授業の典型例のような研修になってしまったのが残念でなりません。
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by shun-sensei | 2017-03-18 09:40 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)

ライティングの指導例と注意すべき事項について今回は報告したいと思います。

今回も始めは体験から開始しました。

今回のアクティビティはブログを書いてみようというもの。

まずウォームアップとしてブログを書いていますか?読んだことがありますか?あるのであればそれは誰のですか?という問いかけがされました。

その後の例として1つのブログ記事を読み、それを時系列にまとめる作業を行いました。

続けて自分自身の今週1週間とこの週末、そして来週について同様の表にまとめ、例のようなブログ記事を書いてみることになりました。


その下書きを添削する際にも用いられる記号類を紹介してくださいました
例えば単数複数であればpluralからplと書く、時制であればtenseのT、動詞の形であればverb formのvf、語順であればword orderでwo、何かが欠けているときは^、不必要な語は/、など10種類の訂正記号が紹介されました。

その修正を通じて指導を行い、清書へと指導は向かっていきます。


最後には清書を読み合いコメントを与え合うことで自分自身の書いた作品に読み手がどのように感じるかを知ることができます。


なおもう少し手順と狙いをまとめ直すと以下のような手順とそれぞれ狙いがあります。


まずウォーミングアップの発問を通じて、これから何を行うかの導入や日常場面へと繋げる意味を持ちます。

続けてプレライティングとして、モデル文を読む活動とそれを時系列の表にまとめる活動がありました。

モデル文を通じて彼らがこれから書く形式の見本を理解し、また時系列にまとめることでその見本をきちんと理解したかを確認します。

その後1回目の下書きとして、書く内容のプレインストーミング、何について書くかの決定、それぞれの考えについて1文ずつ書く、その一文一文についてより詳細な文を付け加えるという作業が行われます。

ブレインストーミングの手順で生徒は自分の持っているアイデアを整理することができます。

また一部の生徒はこの手順を経ないと何も書き出すことができないかもしれません。

書く内容の決定をし、書く内容の個人化、自分について書くのだという認識を確認させます。

そして一文ずつまず書かせることで、きちんと書ききることができます。

また英文のパラグラフ構造などマクロな視点で自分のライティングを確認することもできます。

最後により詳細な文を足していくことで、より創造的な英文を書いたり、より難しい言語材料などに挑戦させることができます。



1回目の下書き後に教員からのフィードバックを行います。

ここで正確性と内容面両方についての一人一人の生徒にフィードバックを行うことができます。

このフィードバックにより、2回目の下書きは正確性が増し、また生徒はこの活動を通じて学ぶことができます。

さて、2回目の下書き(清書)を通じて、生徒はより深い学びを行い、より正確な英文の書き方を学びます。

最後に書かれた他者のブログを読むことで、他者とのコミュニケーション活動にライティングが昇華します。

そして他者からのコメントを読むことで書いた生徒は満足感を感じ、動機付けが高まります。

自分自身のライティングを通じてコミュニケーションが成立したのだということを認識する瞬間にもなります。

ライティングに関してどのように指導を行うか、わからない教員も多いと思います。

今回のセッションは授業の一例にはなりますが、おそらく新たな発見はほとんどの教員にとってはなかったでしょう。

もう少しライティングを行うことで生徒がどのような力をつけられるか、授業がどれだけ生き生きとしたものになるかなどの視点で実践例を作り上げて欲しかったなというのが正直な感想です。

おそらくほとんどの先生が、分かっちゃいるけど、ライティング指導は大変だよね・・・というのが本音かと思われます。
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by shun-sensei | 2017-03-04 12:31 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)

前回に引き続き英語教育推進リーダーが行う研修のリーディング編を紹介したいと思います。

さて、このリーディングセクションが圧倒的に時数が多く割かれたそうです。

3コマ使用し、従来の訳読から脱却した指導方法を体験させ、その狙いなどを話し合わせたようです。

順番にそれぞれの研修の内容を紹介したいと思います。

今回はリーディング編です。



現在高校で行われる授業の大半の授業がこのリーディング力をつけることを意図した授業です。

それを各文の構文等の解説、語彙語法の解説、などにほとんどの時間を費やしている先生方が大勢いらっしゃいます。

英語で英語の授業をどのように行うか分からない、そんな先生方にとっては英語で行う英語のリーディング指導を体験できる良い研修だったようです。

ただ毎回述べていて今後も述べることにもなりますが、せっかくの研修を活かしきれなくする一つの大きな過ちをこの研修は秘めています。

3単位と今回の研修シリーズの中では最も多い回数が割り当てられたリーディング編を順を追って振り返りたいと思います。



1単位目

実際の授業をウォーミングアップからアウトプット活動まで体験する時間となりました。

授業はウォーミングアップ、未知語の導入、リーディングクエスチョン+黙読、英語で本文を内容理解する、宿題のリテリング、そして次回行うことができるアウトプット活動の紹介と進みました。

授業としてはほぼ自分が普段行っているものの流れとなっていて、これを受講した訳読派の先生方の感想が聞きたいところです。

さて、一つ一つを具体的に見ていきましょう。

今回扱う本文はわたなべかいち、という建築家がスコットランドの大きな橋の設計にも携わり、そして紙幣でもその橋とぞの橋のデザインとなった写真で取り上げられているというお話が教材となっています。

ウォーミングアップはまずその設計されたforth bridgeの写真を見せ、この写真はどこだと思いますか?という問いかけから始まり、スコットランドについて知っていることをペアで伝えあいます。

その際、教師がいくつか写真を登場させ、遠いよく知らない国の人が多いスコットランドを身近に感じるなどの工夫を行っています。

そして続けて未習語へと進みます。

英英辞書的にdefenitionで伝えるケースや、ビジュアルエイドで理解させるものもあります。

語彙の指導についてはまた別の日に扱いましたので、それについてはまた後日書きたいと思います。

注目は5パラグラフからなる本文を、1パラ、2パラ、3,4パラ、5パラと分け、それぞれ語彙、リーディングクエスチョン、内容理解というステップをたどっていることです。

まず1パラでは紙幣の写真を見せて、誰の写真が紙幣に写っていますか?なんで彼がいるのでしょうか?というクエスチョン後に1パラを黙読させます。

この質問に答えることで、結果的に本文の内容が理解されます。

その際、本文の表現をパラフレーズするなどしてより優しい表現等で英語のまま内容を理解させていました。


2パラについては橋の設計図の元ともなったわたなべかいちが写っている写真を見せ、この写真で人々は何を表しているか、どの人がワタナベさんだと思いますか?という質問とともに黙読を行います。

3,4パラはワタナベさんの生涯をたどる内容なので、彼の生涯の情報を表にして埋めるという形式で、そして5パラではTFクエスチョンを用いて内容理解を整理させながら英語のまま理解をさせます。

また、本文内で橋が、the bridge, one of the world's most famous and instantly recognisable bridges, one of Scotland's greatest iconsと様々な表現で言い換えられていることなどにも英語を使って意識させていました。

そしてワタナベさんの紹介の場面では、彼のこれまでの経歴に下線を引かせることで、表にまとめやすくするなどの工夫をされていました。



宿題のリテリングは、あなたが東京大学で働いているとして、このワタナベさんについての記事を読んで、大学側の観点から短いpress releaseを書くことになりました。

まず時系列でワタナベさんの生涯をまとめ、その後1パラで本文をサマライズしなさいというauthenticな設定がされたものでした。


また次回以降のアウトプット活動例として、あなたが2万円札を2020年オリンピックを祝って作ることになりました。

日本で大きな活躍をした外国人を考えて、誰を選ぶべきかグループで話し合い、その後発表というアウトプット活動が紹介されました。





授業の流れなどは英語で行う英語の授業としてとても良いものだったと思います。

自分自身にとっては何も新発見の無い授業でしたが、それを一般の先生方が体験できたことは良かったと思います。

若干内容理解がインタラクティブではなく、英語で説明口調になってしまうなどの改善点があったり、語彙をわざわざ取り出しているなどの気になる点はありましたが、概ね良かったと思います。



さて、2単位目ではその授業の分析を、そして3単位目では授業造りを体験しました。

まず分析の一点目がイントロの橋の写真を見て、どこの写真か予想させたり、スコットランドと種明かし後にスコットランドについて知っていることをブレインストーミングした活動の意義についてです。

橋への関心を高めさせる、テキストのトピックを紹介する、本文を理解するために必要な知識を提供する、などです。

個人的にはイントロでは、本文の背景知識、本文を読むことへの動機づけ、そして必要最低限な新出語句をさりげなく導入する、の3点を生徒とのインタラクションを通じて行うべきだと思っています。

そのような意味では今回のイントロはかなり内容面に偏ったものになったでしょう。

今回の研修ではその後に語句だけを取り出して事前に説明していましたが、個人的にはこの作業は行いたくない活動です。

読む前から語句だけを取り出して説明されるのは不自然な気もしてしまいます。

また、新出語句をすべて紹介しない理由を「同時に一度で紹介するには多すぎるから」と述べていましたが、そんなことよりなるべく未知語は類推させる練習をするべきという視点も大切かと思いました。

さて、1パラのリーディングクエスチョンは、この橋と日本の関係はなんでしょう、でした。

それについて、1なぜその質問を選んだか、2なぜ読む前に質問をしたと思うか、の2点を話し合いました。

それに対する答えが、テキスト本文への関心を強め、読む意味を与えるから、でした。

普通は教員に読めと言われたから読む、なのに対して、このように自分で読む理由を与えることになります。

さて、その後の質問は、誰が20ポンド札に描かれているか、なぜ彼が20ポンドに描かれているのか、この写真の人々は何を表しているのか、などの本文の要旨を理解させる発問とどの人物がワタナベさんだと思うかなどの興味を惹きつける質問がされました、

この発問作りに関して、あまり本文の語彙を使用しすぎないようにとのアドバイスがなされました。

語彙を変えられることで、生徒はきちんと質問も本文も理解をしなければいけなくなります。


本文を英語のまま理解させるには、この発問の質と教師側によるパラフレーズがポイントになります。

本文に書かれている内容を読み取らせる事実発問、自分がどのように予想するかなどの評価発問、そして本文を読んで行間を読み取る推論発問などをバランスよく織り交ぜながら英語のまま内容理解できるように努めなければいけません。



さて、発問以外の内容理解の方法としてインフォメーショントランスファーという手法が紹介されました。

これは英文を読んだ後に、表にまとめさせたり絵を描かせたり、絵に書き込ませたりします。

このようにすることで生徒は読んだ英文をビジュアル化し、よりリアルで意味のあるものに感じさせます。

またビジュアルに見える題材を利用するメリットも大きいです。

現実世界で何か情報を読み取る際にもほとんどビジュアルはつきものですし、より関心を引き出したり明らかにすることができます。

またようやくを書かせることでも本文への考察を深めさせることにつながります。


さて、最後に行ったアウトプット活動ですが、テキスト本文の印象も強まり自分自身とテキストを読み結びつける役割も果たします。


他にもスピーキング活動に繋げたなどのメリットもあげられます。


さてこのレッスンで注目して欲しいのが授業内で初めて生徒が読み取るという活動を行ったことです。

生徒が自分自身のために本文を読み取ろうとしたことに何より大きな意味があります。

リーディングとは能動的な活動であり、受動的なものではありません。




最後に面白い活動を体験しました。

In 1671 James begat a wee barin。

という意味不明の情報に対して

When did James begat a wee baron?
Who begat a wee barin?
What did James beget in 1671?

という3つの質問がつけられていました。

何も本文を理解していませんがこの3つの質問の答えは分かるでしょう。

このように質問に答えられる=本文の内容を理解したにならないケースもあるということ。

そのためにも、発問はきちんと練る必要があることが理解できるかと思います。


さて、3コマ目は自分たちの教科書で同様の授業を作ってみようということになりました。

これについては個人的にはいつも行っている授業とほぼ同じだったためあまり学ぶことがおおくありませんでした。

どちらかというと他校の状況などの情報交換が中心の時間となりました。




授業例も分析もどれも現場の先生方にしっかり理解して欲しい良いものだったと思います。

だからこそ研修が英語で通されたのが残念でなりません。

特にリーディングの理論などは難しい用語が多数登場します。

本当により良いリーディング授業を現場に実践させたいのであれば、なぜあの分析以降も英語で通させたのか。

英語で研修を行うことが目的となってしまっている典型的なダメな例だと思います。

このように目的を見失った授業は多く見受けられますが、これだけの規模で行っている研修、どなたか気がつける人はいなかったのでしょうか。

何でもかんでも英語で行えば良いわけではありません。

目的をきちんと見定め、最大限の効果を生むための方法をきちんと考えて研修を行うべきです。

あれだけの大幅な予算を今回のような研修や、大量の教員の海外派遣などにあてている文科省はやはりお役人だなと思わされる瞬間でした。

繰り返しますが、授業あんはとても良いポイントが多数ありました。

それをどう伝えるのか、今後も続く研修なのできちんと考えて欲しいと思いました。


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by shun-sensei | 2017-02-25 10:42 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)

タイトルのネーミングはある研修会である先生がおっしゃっていた言い方です。

なぜそう呼ばれるかというと、各自治体からまずリーダーに選ばれた先生が中央研修という研修を受けます。

そのリーダーは各自治体に戻り、自分が受けた研修と同じ研修を自治体で一年間かけて行います。

その後、そのリーダーが行った研修を受けた人がまた別の先生方向けに研修を行い、、、とまるでねずみ講のように研修内容を伝え広げる方式を取っているためそのような呼び方をされたのだと思われます。

2020年までの数年間で何とか全教員に受講させたいという結果ありきの計画から始まったいかにも役人が考えそうな研修ですね。

しかし一番の問題点はその研修の中身です。

中身が充実した研修であれば、どんな方法でもなるべく多くの先生方に受講してほしいです。



しかし残念ながら今回も文科省の行う事業。

この研修の中身はすべてブリティッシュカウンシルという、英国の公的な文化交流機関(英会話教室やIELTSなどを行う)に丸投げしているという点が残念でなりません。

さて、その研修の中身を知ることができたので今回はリポートして、よりよい研修になるための提案を行いたいと思います。



研修は技能など別に複数日を用いて様々な授業案の紹介と分析を中心に行われました。

それぞれの研修の初めにはその研修の大まかな内容、狙いなどが紹介された上で行われます。

まずはスピーキングの研修について。

さてスピーキングの一時間目はあくまで高校1年生レベルの英会話活動。

席から立って、~をしたことのある人を探すためにどんどん質問をする、という活動。

いわゆるコミュニカティブな授業というとこのような授業がイメージされるのでしょうか。

かつてのオーラルコミュニケーションの教科書などで紹介されていそうな活動です。

この活動自体は非常にレベルの低い研修で行われそうな活動だったのですが、その後に行われたピラミッドディスカッションがなかなか興味深かったです。

今回のお題はWhat is the most difficult skill for our students in English?で、まずペアで話し合い、それを別のペアと共有し四人で話し合い、その後また別の4人グループと話し合い8人のグループで話し合い、そこで代表者を決めて発表するというものでした。

活動としてペアから4人、8人と広げる方法はいきなり4人などのグループで話し合わせるよりも一人一人が意見を持ち、話をせざるを得ない雰囲気を作れて面白いなと思いました。



活動としては面白かったのですが、肝心の議論の内容が英語で行わなければいけなかったため、せっかくの機会なのに議論が深まらないなと思いました。

とてももったいないですね、せっかく色々と議論を深めるチャンスなのに。


第二部では良いスピーキング活動の4つの要素が紹介されました。

一つ目はインフォメーションギャップ。

これはもう間違いないですね。

二つ目はタスク型であること。

スピーキングを行う目的がきちんとなければ生徒は話しません。

ただ「話してごらん」ではなく、何かを達成するには話をせざるを得ないような状態にすることが大切です。

三つめはモチベーション。

生徒が興味関心をもてるようなテーマか、生徒が楽しんで行うことができるテーマか。

そして四つ目がコントロールされたものか自由なものか。

どの程度教員が生徒の発話をコントロールするかは生徒の能力にもよるでしょう。

英語が苦手な生徒であればある程なるべう多くの指示を与え、コントロールされた活動が重要になります。

逆に英語力がついてきてからは、ある程度の自由度を与えることでより多くの思考と発話が行われるでしょう。



この4つの要素は我々がスピーキング活動を考える際に必ず考え考慮しなければならない要素でしょう。

それをまとめる良い機会になったと思います。




そして続いて、スピーキングにおいて正確性を重視するか、流暢さを重視するかの視点が与えられました。

それぞれ正確性を重視した活動と流暢さを重視した活動が紹介されました。

例えば正確性を重視した活動では、かなり発話はコントロールされ、教員が求めることを言えるかどうかが焦点になります。

例えば疑問文がきちんと言えるかを鍛えたければ、生徒に教員に次々と質問をして答えを見つけるような活動を行いながら、間違いを修正していくような活動が考えられるでしょう。


続けて流暢さを重視した活動として、ロールプレイを利用した活動を体験しました。

今回は担任の先生にプレゼントをコンビニで買うという設定で行います。

買う役の生徒は店員さん役の生徒に商品を紹介してもらう必要があります。

そのために、その担任の先生がどんな人なのかを店員さんに言わなければいけません。

店員さん役の生徒もその初回を受け、コンビニという制限の中で商品を紹介し、なぜその商品が良いかを説明しなければいけません。

そのロールプレイをペアで実施。


そしてその後会話文を元にスキットを作成して発表する活動は正確性重視か、流暢さを重視かという問題についてペアで話し合い。

また、クラスの中を深めるための研修案を考え発表できるというものが正確性重視か、流暢さを重視について同様に話し合い。

これらを経て、正確性と流暢さのバランスが大切なのだということを確認。



最後にスピーキング力を高める授業の流れを当てはめる活動を行いました。

まずインプットがあったあとに、初めの練習と初めのフィードバックを行います。

インプットとしては、例えばいくつかの活動で使える表現を繰り返し練習させるなどの方法が考えられます。

そして初めの練習は小さめのグループやペアなどの小規模な単位で行います。

また、その際机間巡視を行い、生徒の様子を細かく見て回ります。

いったん止めて、クラス全体に対してフィードバックを行います。

個人に指示を出すだけではなく、よくあるミスや、逆に参考にしてもらいたい良い例なども紹介しても良いかもしれません。

良くあるミスに対しては、正しい言い方を繰り返し言わせるなどの活動が考えられるでしょう。


続けて別のパートナーなどともう一度同じ活動を行わせます。

そして最後に改めてフィードバックを行うと良いでしょう。



さて、スピーキング活動というとどうしても人前に立ってスピーチのような方法が思いつく人もいると思います。

しかし実際の生活場面での会話のほとんどがプライベートで対面で行うものです。

この公型のスピーキングとプライベート型のスピーキンという視点ももつと良いだろう。




さて、スピーキングの指導という中々取り組みが行われていない分野について考えたりまとめたりする機会が得られ、とても有意義な研修となりました。

すべての研修が英語のみで行われたことに疑問を感じました。

肝心の議論を深めたい時や、考えをまとめる際に英語で日本人同士が行うことがとても足かせになっていました。

生徒役になり体験するときと教師として考えたり議論を行う時を区別せず英語で行うことが、はっきり言って非効率過ぎました。

何より講師の先生の英語力にも問題があり、なかなか講師の先生も苦しそうでした。

このように研修などを英語のみで行うのが好きな先生が一定数いらっしゃるようです。


今回もそのパターンなのか、単純にブリティッシュカウンシルが全てを企画して行っているからかは分かりません。

しかしせっかくの機会にとてももったいなさの残る研修のようでした。

多くの先生方がこのような研修を受けるのはとても心強いことです。

だから使用言語だけをもう一度きちんと考えて企画を考え直すとより良い研修になるのではないでしょうか。

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by shun-sensei | 2017-02-18 13:53 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)