職場の雰囲気の変化

自分が転職した当初と最近の職場では大きく雰囲気が異なります。

自分が転職した当初は、とにかく担任団ですべての業務を回している印象でした。

分掌プロパーの先生方は事情のある方や、部活動等を中心にされる方々、
ベテランの調整メインの方々がそこで上手にギリギリのラインで運営をされていました。

かなり狭い範囲できっちりと毎年の決められた最低限の仕事を分掌プロパーがこなしながら、担任団が大回転で働きまくる、という雰囲気でした。

しかし、昨年度あたりから徐々にベテランの大御所の先生方が定年を迎え、各分掌の主任なども比較的若い先生方に交代されました。

同時に各分掌には、若くて経験値はないものの、機動力がある若手の先生方が配備されるようになりました。




そこで、担任団が中心ではなく、分掌プロパーが中心となった学校運営を行おうとしているのですが・・・。

仕事でいっぱいいっぱいなのか、次々と分掌の主任同士が感情を前面に出して対立するケースが起こっています。

また、経験のなさからか次々と不備やミスを出す分掌があったり、警察の取り締まりのように締切を設定しあれこれやるよう指示を行う分掌があったり・・・。

何だか職場全体の雰囲気が正直あまり良くないものになってきています。

元々は担任団の負担軽減を一つの目標に行っていたはずの改革も気が付くと担任団の仕事を増やしてしまっているケースもあったり、何だか目的が見えずムキになって行っている印象になっています。

また、一部感情というかイラつきを前面に出す先生に関連した仕事に関しては、その周りの先生が過剰にその先生の機嫌を気にしてしまっていることもある状況です。




そんな中、自分は淡々と担当する仕事や関わっている改革のみに焦点を当てて仕事をしています。

しかし正直、現在の職場の雰囲気は気持ちの良いものではなく、どこかで何か手を打たないといけないなぁとも考えています。

振り返ってみて、自分が新人の頃はとにかく生意気だろうと無知だろうとあぁだこうだと自分の理想論をぶちまけたものです。

決して感情的に対決することは多くはありませんでしたが、隠れてイライラプンプンしていることはたくさんありました。



現在の自分が過去の自分、そして現在衝突している先生方に伝えたいこと。

怒りからは何も生まれない、相手に分かってもらうことが何よりも大切なのだから。

怒って不満を相手にぶつけるのは単に自分が気持ちをすっきりさせたいからでしょう。

そうではなくて、どうすれば相手がもっと良い仕事をできるか、そのためにはどのように説得すればいいかに力を注ぐべき。

我々教員同士の関係が良くないと、それはきっと生徒たちへどこかマイナスの影響を与える恐れがあります。

我々教員が良い雰囲気で、一つのチームとなって一致団結して生徒に向かうことが何よりも大切なのではないでしょうか。




現在の自分のところの主任はその点素晴らしいバランス感覚を持っています。

理不尽な要求や無茶な請求などをされて自分がちょっとプンプンしていると余裕そうにしていたりします。

ムカつかないんですか?って聞くと、「いや、怒っても何にもならないじゃん。それよりその何倍も上手の対応をして理不尽な要求をひょいっとこなす方がカッコいいと思うんだよね。」と自分の思考を修正してくださいます。





自分の大きな武器、それは素晴らしい仲間や先輩、上司に恵まれるという点です。

学生時代の友人、塾講師時代の校長、村田先生、現在の主任、どの方も尊敬ができ、自分自身を成長させてくれるバランス感覚に優れた方々です。

自分もそろそろそのような役目を果たせるようにならないとなぁと思う毎日です。

少しずつですが若い先生にも頼られることが出てきましたが、まだまだですね。




とりあえず現在の職場はまぁまぁのピンチだと思います。

自分ができることは少ないかもしれませんが、無用な衝突には巻き込まれないように、できる限り周りの先生方の思考を修正できるよう微力ながら頑張りたいと思います。
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by shun-sensei | 2016-07-30 21:40 | 中高一貫校職場関係 | Trackback | Comments(0)

英語教師にとって必要な力は色々とあると思います。

その能力をいくつかの尺度で考えてみたいと思います。



①英語力

生徒にインプットを与える存在として、また生徒の様々なとっさの発言に対して即興的に対応するために英語力が必要なことは誰もが分かっていることでしょう。

特に指導する相手の英語力が高まるにつれて、教師の英語力もそれに比例して高くある必要があると思います。

現在オリンピックに向けて文科省からの様々なバックアップがあってか、公立学校の先生方の英語力自体を鍛える研修があれこれ行われているそうです。

具体的には、英検2級取得を目指す講座、など、正直驚かされるレベルの英語力の教師もいるみたいですが、そのような機会を作っていることは評価できますね。

どんなレベルの教師であれ、この力の研鑽は日々続けなければいけないでしょう。

いつも研修時に英字新聞を持参している先生がいました。

ポッドキャストで常に英語を鍛えている先生も大勢いらっしゃいます。

自分に足りない能力を自分に合った方法で日々コツコツと学習を続けることは、我々教師にとっては一生しなければいけないことなのかもしれませんね。

自分の場合はとにかく語彙力が課題のため、語彙学習を日々行っています。

皆さんは何から始めますか?



②英語指導方法の引き出しと視点の多さ

こちらも大切なのは当然でしょう。

どのような授業を行うか?

目の前の生徒の英語力を伸ばす方法として適切なものは何か?

いつも固まりかけては崩してを自分は繰り返しています。

授業に完成や完璧はないと思います。

それを分析する視点を持つには様々な研究会などで様々な方法を知り、様々な授業を見ることが大切だと思います。

また自分自身の授業を公開して色々な先生からアドバイスをもらうこともとても有効です。

週末が毎週部活動で出勤する中、半日だけ他の先生にお願いしたりしながら無理しながら参加している先生が大勢います。

その先生方は、とにかくもっと良い授業をするためにはどうすればいいのかと必死です。

夏休み中などに1万円以上払って研究会に参加する先生も大勢います。

何かアクションを起こさなければ、自分だけでひっそりと変化を起こすことは難しいと思います。

あなたの授業一時間一時間に大金が払われています。

それだけ一時間一時間の授業にこだわっていますか?

自分自身もまだまだこれから考え、こだわり、目の前の生徒の力をつける努力を続けたいと思います。

これは唯一独学が難しい分野だと思うので、色々な研究会にまずは参加してみてください。



③ゴールの研究

日々の授業のゴールは何でしょうか?

もちろん彼らが英語力をつけ、コミュニケーションへの積極的な姿勢が身につけることが第一目標です。

しかし同時に生徒たちは試験というものを突破しなければいけません。

高校入試、大学入試、TEAP、GTEC CBT、TOEFL、TOEIC,IELTS,英検。

目の前の生徒が必要な試験があるならそれを研究し、必要な対策を授業に盛り込むことはとても大切だと思います。

特に大学受験の場合、純粋な英語力以外に必要な力があることは明白でしょう。

最新の受験問題に触れ、自分の授業でどのようにそれに適応する力がつけられるか。

予備校などではどのような方法でそこを指導しているのか。

高校の教員である以上、そこをきちんと研究することもとても大切だと思います。





もちろん教師である以上、生徒を見る力や、生徒の気持ちを汲み取る力など、最低限の教師としての資質は大切です。

それを大前提にした上で、上記の①~③の力をバランス良く鍛えて欲しいと思います。

②と③にバランス良く力を注いでいる先生は少ない気がします。

かなり偏ることが多いですね。

また①にかかりっきりと言うか、①で全てを解決してしまっている先生もとてもよく見かけます。

確かに圧倒的な英語力があれば、あとはなんとなく授業はそれっぽくなります。

でも①の上に②と③をとことん追求していけばもっともっと素晴らしい教員になれるのにな、とよく授業観察をしていて思わされます。




忙しい毎日の中で、ついつい後回しにしてしまいがちなことと向き合うことが大切なのだと思います。

あなたは日々どのような点にこだわって授業を作っていますか?




夏は様々な研修が盛りだくさんです。

夏休みにリフレッシュ♪も大切ですが、是非①~③に打ち込んでみてはいかがでしょうか?
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by shun-sensei | 2016-07-23 21:24 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)

1学期を振り返って

やっと夏休みに入ります。

1学期、あっという間でした。

高校に上がり、英語として科目が増えたこと。

そして部活動の顧問のメインをやらざるを得なかったこと。

また英語のペアの先生が色々と追加で責任ある仕事を任されたこと。

これらの要因により、改めて忙しさを実感する3か月間となりました。

週末はほぼ全て出勤で、かつ平日の研究日でさえ出張や会議が入り、十分な休みを取れませんでした。

毎日が遅くなってしまうため、ジム等に通うこともできず、どんどん溜まっていく疲れ。

こんな生活が自分の目指していた生活かと改めて問うては、まずは目の前の生徒たちを卒業させるまでは全力で駆け抜けようと思い直し。

友達と小さな友達には迷惑ばかりかけますが、できるだけ一緒に過ごす時間を探す毎日です。



そんな中、大きな友達も決して安定はしていなく、小さな友達との二人っきりの時間の中で爆発しそうになることが良くありました。

一時的なことだと思いますが、爆発する前に時間を作り、大きな友達が気分転換する時間を少しでも作らなければと思う毎日です。




生徒との関係は今までの生徒と同じ生徒かと思うくらい順調な毎日です。

こちらの話すことが理解できるようになったからか、信頼関係を実感することの多い日々で充実しています。

改めて自分自身の中学生に対する指導を見直さなければと思わされましたが、しばらくは彼らとの現在の関係を楽しみたいと思います。

忙しい中でも質問や相談に来てくれる生徒がいると嬉しいものです。

帰宅時間がその分遅くなりますが、それに代えがたい充実感があります。

授業評価アンケートも今までよりもはるかに高い数字をいただき、もっともっと授業をこだわって作ろうという意欲に満ち溢れます。



また、補習や講習もかなり忙しさを増しますが、やはりそこでしか伝えられないことや、塾予備校に行けない、行かない生徒たちのサポートができる充実感が大きいです。




授業は予定通り行えています。

原則コミュニケーション英語では文法や構文は教えず、英語での内容理解と、アウトプットを重視した授業にこだわって行っています。

生徒たちも見違えるように自宅学習に取り組んでくれていて心強いです。

また自主性にした単語テストも、生徒たち自信の中で主体的に学習する姿勢が見られ、今のところ成功しています。

引き続き問いかけ、仕掛け、彼らの主体的な学習を引き出したいと思います。




忙しい毎日に体調がすぐれなかったり、心の調子がイマイチだったりすることがあります。

改めて自分の時間を上手に管理して、ちょうどいい仕事の仕方を見つけたいと思います。

計画的に、仕事の貯金を作り、日々の生徒対応や家族との時間を生み出すために、夏休み中にどんどん仕事を貯めていきたいと思います。



今年は例年より夏に参加する研修会や研究会は少なくしました。

それでも予備校研修を合わせると8日間くらい参加します、少なくないですね・・・。

また夏期講習も5講座開設します。

でも夏休みもきっちりと8日間は取ろうと思っています。

部活の大会もあるので、そちらもほどほどにかかわろうと思っています。


みなさんはどんな1学期でしたか?またどんな夏休みを予定していますか?

お互い頑張りましょー。
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by shun-sensei | 2016-07-16 13:55 | 中高一貫校職場関係 | Trackback | Comments(0)

TEAP連絡協議会④ パネルディスカッション

TEAP連絡協議会の報告の最終回です。

最後は会場の先生方から集めた質問に対して色々と講師の皆様に語るという時間になりました。



まず初めの質問が2020年にセンター試験に変わって新しく導入される新テストに関して。

英語としては4技能を計る試験を導入すると言われているがどうなのかという質問です。

文科省の方によると現在実現可能性も含めて議論が行われ検証が実施されていそうです。

もちろん一番の問題点はスピーキングの試験の実施可能性でしょう。

ライティングもまだまだ採点面などで課題はたくさんあると思います。


また民間との連携をどうするかの点においても、まずは両極端を紹介されていました。

片方の極端が、すべてを現在のセンター試験のように独自で実施すること。

そしてもう反対の極端として、全てを民間の外部試験に委託してしまうこと、つまり丸投げを紹介されました(丸投げはshunsenseiの勝手な解釈です)。

この両極端に対して、どの程度の位置で実施するか、どこらへんを落としどころとするか、を今年の12月には発表されるとのことでした。


この議論の中で松本先生からは、一部の先生が2技能で十分測定できると言っていることの紹介や、消費税同様に延期と言わないで欲しいと意見を述べていました。

自分の個人的な予想ですが、延期でしばらくは2技能で続けるのかなぁと思っています。

独自での開発は時間的にも難しいでしょうし、外部への委託も可能性はありますがさすがに抵抗があるのではないでしょうか。

ただ文科省の教員研修などの民間への丸投げを見ていると、十分丸投げはあり得るのかなぁと思います。

その際、最近の様々な民間を活用した調査を見ていると、ベネッセが行うGTEC CBTが有利なのかもしれません。

しかしその際も必ずTEAPも選択肢として生徒が選べるようにしてほしいと思います。

つまり2つの試験のどちらかを各自選択して受験する方式にして欲しいと強く思います。

また、上智大学の調査からも2技能と4技能の点数には相関関係がないことが証明されました。

2技能の入試で十分と言う先生はどのような根拠を背景に言っているのでしょうかね。




さて、質問はもっと根本的なものに移ります。

本当に4技能で計ることがは必要なのか?
読む力がこれ以上下がっていいのだろうか?
高校の現場でこれ以上忙しくなるのは困る。

今でもこのような質問がやはり出るのですね。

それに対して、4技能を伸ばすことはリーディング力の軽視ではないというみなさんの意見に強くうなずきました。

どの先生だかメモが残されていませんが、英語力を身につけるのではなく英語を使って何ができるかをこれからは見ていきたいということを紹介されていました。

特に立教大学では大学2年生の英語の授業で、400ページくらいの英語の文献を事前に読み、授業ではそれを英語でまとめたり、議論をしたり、講師からの講義を英語で聞いたり、プレゼンを最後に行ったりしているという松本先生の授業が紹介されていました。


ここで自分自身の授業を振り替えって、少し反省しました。

教科書を授業内で読んで、それをアウトプットに活かす授業で本当に十分なのだろうか。

何だかいつも感じている満たされない感覚がここで明確になった気がしました。

教科書って何なのか、あのレベルでとどまっていていいのだろうか。

今後の課題として、授業をもっと充実させるための策を考えたいと思いました。



さて、また別の方も4技能は必要とはっきりおっしゃっていました。

その理由として、現在という時代は昔と違うことを紹介。

例えばたまに英語を話せないノーベル賞受賞者を例に出して、英語力はそこまで大切でないとおっしゃる方がいるが、それは昔だから可能だったこと。

現在は海外の先生との合同研究は頻繁にあるし、海外の文献を読む必要性や学会での発表、海外の方との会議や学会での発表など、昔とは全く異なることが紹介されました。

昔は英語のアウトプットというとわざわざ海外に行った上で使うものであったが、現代の技術では日本にいながら外国の方とコミュニケーションを取る必要性がしょっちゅうあるそうです。

また、研究室にいる様々な外国人の存在も大きいようです。

今の時代、英語は4技能が使えて当たり前なのでしょう。



また印象的だったのが立教大学の松本先生が大学生を面接していて感じる学生の差のお話です。

留学希望者に対して面接を行う際、やはり英語力の無い学生は「何か英語を使った仕事がしたい」など、英語が目的で終わってしまうそうです。

自分も経歴上何人も見てきました、ただ英語ができることを目的にしてしまっている人たちを。

その度にいつも思っていました、英語ができることなんてそんな大したことではないのになぁと。

それに対して、英語力がある学生は、具体的なプログラムに対して積極的な意見や目的を持つことができているそうです。

ちなみにそのような学生は小さい時から課題解決型の学習を行っていて、中高でもスピーチやプレゼンなどを行っているため、大学生として本当に何をするかに視点を合わせられているそうです。

そのような意味でも、中高できちんと4技能をバランス良く伸ばして欲しいとのことでした。

日々の授業を振り替えさせられるお話でした。

英語を使って様々なものの見方や視点を伝えていきたい。

英語「を」教えるのではなく、英語「で」何を教育するのか。

そのような意味で色々と日々の授業を反省するきっかけとなりました。



またその話につなげて、問題解決力の前に問題発見能力を伸ばす重要性が紹介されました。

受け身に与えられるのではなく、自分自身で課題を発見する力。

日本の学生は自分で課題を見つけることが苦手だそうです。

日頃自分自身が大切にしたいと思う力です。



今ある現実からの変化ということがいかに難しいかは日頃から実感させらることです。

大学の先生方も、4技能入試を導入されるのに様々な努力を重ねていることがひしひしと伝わってきました。

このオリンピックまでの数年が本当の正念場だと思います。

オリンピックまでに大きく変えられなければ、その後の変化は難しいのかなと思っています。

抵抗勢力の圧倒的な数に対して、大学の現場でも必死に戦ってくれているのもとても理解できました。

だからこそ、各社がもう少し協力し合って普及に努めてほしいなというのが一個人としての意見です。

TEAPとGTEC CBTが合同で開催する研究会など皆無です。

ライバル企業、受験生の奪い合いという現実は分かりますが、本当に英語教育が変わらなければどちらの企業も大きな利益のチャンスを失います。

もう少し協力し合って、導入する大学を増やすことなど普及面に力を注いで欲しいと強く思うこの頃です。

TEAPとGTEC CBTの片方しか導入していない大学には、裏側に何かがあると思うのはうがった見方でしょうか。


本当に英語教育の未来、などの言葉を発するのであれば、4技能を計る外部試験はすべて導入してほしい。

それを片方だけ行っている時点で、このチャンスに対して大きな足かせというか、足を引っ張っているという自覚を持ってほしいと思います。



TEAPのみが利用可能でGTEC CBTが利用不可能な大学は本当に改めて導入する意義を考えてください。

IELTSやTOEFLやTOEICよりははるかにGTEC CBTの方が受験生を計る有効なテストだということは明確です。

大人の事情を捨ててください。

英語教育の未来のために、余計な雑念を捨ててほしいと思います。
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by shun-sensei | 2016-07-09 20:52 | TEAP, GTECなど4技能外部試験 | Trackback | Comments(0)

TEAP連絡協議会の報告も3回目となりました。

本日はいよいよ来春から導入が行われる早稲田大学です。

早稲田大学は他大学以上に学部ごとの独立性が高いことは以前から知っていましたが、それがこんなにもか、と思わされる講演でした。

入学者選抜も学部ごとに設置しているようで、来年から導入をするのは文学部と文化構想学部です。

いわゆる昔の第一文学部と第二文学部です。

よって本日の講演内容はすべて上記2学部に限定したお話となります。


まず初めに2学部の英語カリキュラムの全面的な改編の歴史を報告していただきました。

それまで技能別に教えていた授業科目を、どのような目的で活用するかで分ける科目へ変更したことや(例えばリスニング→ディスカッション)、教授言語を英語に変えたことにおける担当者の努力はとても血のにじむようなものだったことがひしひしと伝わってきました。

例えば先生方は、英文学などの専門の講義と英語などの語学の講義の両方を持つそうです。


その際、英語で英語を教えることになった結果、英語の授業を担当する日本人は安藤先生一人だけになったそうです。

つまり他の日本人の教授は全員、英語で英語を教えることに反対だったか、自分にはできないと思ったか、ネイティブにやってもらった方がと思ったかということになります。

しかしこれを機会に、英語の授業を英文学専修から切り離すことができ、新しい非常勤講師などをどんどん公募で獲得することができるようになったそうです。

これまで文学部の大学院で学んだ学生が、ステップアップとして講師をすることが多かったそうですが、これにより学外の大学卒の教員などが増え、いい流れができた印象でした。


また入試の再編は英語教員であれば誰もが知っている通りで、指示文はすべて英語になり、和訳や和訳っぽい問題はなくなり、あの特徴のある英文一文での要約問題が導入されました。



さて、そんな改革を続けている早稲田大学文学部と文化構想学部が4技能入試を導入することになったきっかけのお話がありました。

高等学校の新学習指導要領の実施や、Waseda Vision 150の策定。

そして、安藤先生がTEAPを知るきっかけとなった訪問のお話はとても印象的でした。

安藤先生が、TEAP対策を行う受験生がいるのでは?という質問に対して、TEAP対策を行うことはそのまま学習指導要領に沿った学習をすることになるのだから何も問題がない。

その通りだと思います。

TEAPに限らず4技能外部試験の対策を行うことはそのまま必要な英語力をバランス良く身につけることになるので、何も問題ないと思います。



さて導入方法ですが、入学定員の7~8%というものは一年目にしては上出来に思われます。

また何より、一般入試で活用できる点が大きいです。

一般入試で、外部試験を利用した受験生は国語と地歴のみで選抜を行うそうです。

その代り、それぞれに合否基準点が設けられるため、極端に得意な科目を活かすという戦略は成り立たないようにしてあります。



ここまでは素晴らしいのですが、ここでもGTEC CBTが選択できないという大きな問題があります。

様々な事情があることは分かりますが、本当に英語教育のことを考え、4技能をバランス良く教育していこうと思うのならばなぜGTEC CBTを排除するのか。

実質一社の試験に偏らせることの危険性と、何よりそれが普及にブレーキをかけかねないことは想像できないのでしょうか。

特に早稲田大学という日本の中でも影響力が抜群に高い大学が実施する試験だけに、大きな不満があります。

様々な素晴らしい理念を語っていましたが、この点を解消しない限り自分にとっては裏側に汚い部分が残る理念に感じられてしまいます。



もう一度言います。

早稲田大学は、GTEC CBTも受験要件に加えてください。



少なくとも英検よりははるかに4技能を正しく計る試験だと思います。

英検とGTEC CBTを両方受けた個人的な印象ですが、正直英検ではきちんと4技能をバランス良く学習はしてくれないと思います。

特に2次試験のスピーキングは決して十分な物には思えません。



これからの英語教育のために、一日でも早く早稲田大学にこのメッセージが伝わるよう今後も様々な場面で発言していきたいと思っています。
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by shun-sensei | 2016-07-02 18:29 | TEAP, GTECなど4技能外部試験 | Trackback | Comments(0)