TEAPを実施している英検協会主催の『指導者向けーアカデミックライティングセミナー及びスキルアップ講座』に参加してきました。

第一部はTEAPの概要説明とTEAP指導用手引きの解説
第二部は指導用手引きを使ったスキルアップ講座

という二部構成でした。

今日はそのうちの第一部前半のTEAP概要説明の部分をリポートしたいと思います。

まず初めにTEAPの概要説明として、いかに現代が英語の4技能がより重要になっているかの説明がありました。

特に楽天やブリジストンに続き、ホンダでも2020年までに英語を公用語にするという情報が自分にとっては初耳でした。

また、改めてこのブログでも紹介したSGUの各大学が出している4技能を計る外部試験の導入の紹介がされました。

ここで発表者の方は、4技能を計る外部試験の一般入試への導入の目標値と紹介されていましたが、実際は入学者定員に対する割合なので、推薦入試やAO入試、内部推薦や留学生も含めた入学者全体に対する定員も含まれ、現実的には一般入試に含める割合は限定的なようです。

とても残念なことですが、筑波大学のように100%を掲げている大学もあるので、希望を持ち続けたいと思います。

また今年度から導入を決定した青山学院大学の経営学部と経済学部の一部入試においては、TEAPのスコアをそのまま合格判定に使用するという初めてのケースだそうです。

これまでの出願要件などと異なり、4技能の点数が高ければ高いほど入試に有利になるという素晴らしい制度だと思います。

是非他の大学も続いて欲しい方式ですし、また他の4技能外部試験も活用できるように調整を行って欲しいと思います。


また、スピーキングの試験に関しては、インタラクションをとても重視されているとのことでした。

一方的に話すだけでなく、面接官に質問をさせるなどの方式もこのような理念に基づくのでしょうね。

それなので、そこまでの会話と全く異なる準備をしてきた質問ではもしかしたら点数は低いのかもしれません。

きちんとそこまでの会話を踏まえた上で、インタラクティブな質問をその場ですることを求めているのかなぁと聞いていて思いました。


さて、次回はいよいよ今回この会に参加をした理由であるライティングテスト指導者用手引きとその活用方法についてリポートしたいと思います。
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by shun-sensei | 2016-08-27 13:20 | TEAP, GTECなど4技能外部試験 | Trackback | Comments(0)

夏の帰省

夏休みをしっかりと取ることができました。

自分と友達の実家に帰省をしただけですが、ゆっくりとした時間を過ごすことができてリフレッシュできました。

とは言っても帰省先にも仕事を持ち込んでしまうのが自分のダメなところでしょうか・・・。

結構仕事がはかどりましたが、友達からはブーイングが。
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去年も会った置物さんに会って。
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色々な美味しいものをいただいて。
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たくさんの自然に癒され。
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心地良いカフェでのんびり。

何かをするのもいいですが、ただのんびりした時間を好きな仕事だけ持ち込んで行う、そんな休暇もいいものです。


さて、まだまだ予定からは大きく遅れてしまっている仕事が多数。

もう一週間一気に貯金を作らないとです。

夏期講習も少し残っています。


研究会、研修会、部活動、自主研修。

何だか休むの意味が分からなくなっていますが、最近は結構仕事を楽しめています。

高1の初めての模試の結果も英語はなかなか好発進。

前職の頃の偏差値のあまりの違いに改めて驚かされています。

昨年よりも最上位は多いですが、中上位が少し足りません。

これからは中上位を増やし、全体的に底上げを目指さないとでしょうか。


仕事に、プライベートに、充実しています。

あとはなんとかジムに行く時間を見つけたいと思います。

もう一歩です!!

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by shun-sensei | 2016-08-20 22:13 | 日常報告 | Trackback | Comments(0)

昨年度に引き続き、神田外語大主催の英語教育公開講座に参加をしてきました。

毎年神田で行われるこの講座はとにかく費用対効果の高い公開講座なので、個人的にはとてもおススメの研究会です。

さて、表題の講座に参加をした理由は、他者の高校での実践例を知ることで自分自身の授業を振り返ることです。





まずは講座の報告をさせていただきます。

講座の中身は、講師の先生が行っている授業実践の紹介と、その一部を我々が体感をすることでした。





授業の実践例としては、まずは単元の計画を紹介されました。

1.単元の指導計画
教科書の各パートをまず1時間ずつ割り当てて行います。

5パートあれば5時間分割り当てるようです。

この各パート1時間というのはとてもキツかったそうですが、何が何でも死守されたそうです。

その後、6時間目に不足の文法項目をこなしたり、教科書の章末などを扱います。

また同様に6時間目にはフレーズ集を日本語から英語に即時に直す活動も行います。

7時間目には章末に載っているコミュニケーション活動を行います。

ここは飛ばしてしまう先生も多いようですが、ここも必ず実施されたそうです。

9時間目にレッスンのまとめのプレゼンテーションがあるので、それに向けて8時間目に準備を入れています。

10時間目は時間に余裕がある場合や題材次第でオーセンティックなものを入れます。

例えばCNNのニュースや新聞記事などを扱います。


このように各レッスン8~10時間程度の授業を割り当てます。






2.標準的な教科書1パートの指導例

まず各回30分間程度の予習を前提とした授業を行います。

その予習の内容は、教科書会社が出している予習ノートで予習を課します。

内容は単語調べ、和訳、英問英答、その他の内容で、解答は信頼関係の下事前に渡してあり、答え合わせまで含めて予習として行ってきます。


(1)ウォームアップと前時の復習
前時の復習は、前の時間に行った前のセクションのリテリングをもう一度行います。

またウォームアップ活動は2種類実践されていて、1種類が高校一年次に実施していたもの、もう一種類が高校二年の途中から現在まで実施されているものです。

・高1~高2の途中まで実施したワードデフェネィションゲーム

ペアになり、片方の生徒が黒板に背を向けて、もう片方の生徒のみが黒板を見えるようにして実施します。

特定の単語を教員が板書し、その意味を英語で見ている生徒が説明し、見ていない生徒がその単語を当てるゲームです。

これは講師曰くハズレのない活動で、生徒はとても盛り上がり、どんな時でも活用できるそうです。

また、答え合わせ後に特定の生徒を指名し、どのように説明したかを言わせます。

その際教科書本文でも使用されていた関係副詞を使ってそのdefenitionを板書されていました。

それを生徒は写し、その板書したdefenetionを生徒に繰り返し言わせます。

毎回2語の単語で行い、1つは前時の授業で出た単語、もう1つは本時で登場する単語を使用します。

ここで実践例のビデオを見ていて気になったのが、How do you say soshiki?などと日英、英日の行き来は多いスタンスで教えていらっしゃいました。

感心したのが教員が一方的にdefenitionの解答例をただ板書するのではなく、生徒への発問を通じて自然と正しいdefenitionを言わせている点です。

中々これを生徒から引き出すのは大変そうだなぁと自分に置き換えたとき考えてしまいました。




さて、このウォームアップには3つの利点があります。

・一つ目は盛り上がる点で、生徒自身に気づきがある点です。

・二つ目はdefentionなので、後置修飾の運用を促し、運用ができるようになる点です。

生徒は複数、単数とかを間違えやすく、このような間違いをしなくなるようトレーニングにもなります。

・三つ目として、英英辞典をひいてくれるようになるそうです。

特にやる気のある生徒はそのdefenitionを覚えてきてそのまま言うなどの現象も見られたそうです。




この活動は先日別の研究授業でも、文科省作成のDVDでも拝見しましたが、個人的にはあまり語彙指導を教科書で行うことはないので、自分自身が取り入れることはないかなと思いました。

ただ確かに盛り上がるでしょうね。




・続けてもう一つのウォームアップがワードネットワークゲームです。

先程のウォームアップは動→静だったが、今回は逆で静→動という流れで行われます。

1語に教師が指定した単語を各パート1つに絞り込んで、その単語に関連した単語をどんどん書かせます。

この活動を通じて生徒の題材に対する背景知識の活性化も生み出すことが一つ利点でしょうか。

また静かな環境で書かせた後に共有すると非常に盛り上がるそうです。

自分が知らない単語を友達が知っていると生徒たちの間ではとても盛り上がることもあります。

フィードバックとしては、数名の生徒を指名し、1人1語ずつ自分が書いた関連語を言わせて、それを次々と教員が板書に書き取っていきます。

最後に先生が追加でいくつか紹介して関連語をさらに増やしながら次のパートにつなげることもあるそうです。

例えばある回は、managementがキーワードで、その時糖所した関連語がcontrol, supply, efficient, administration, economyなどだったそうです。

現在高校3年生になっていますが、生徒たちは主体的にこのワードネットワークを自主的に行っているそうです。




こちらも自分は個人的に取り入れるのはどうかなぁと思う活動でした。

ある単語に関連した語、というのは非常に曖昧な指示に感じられました。

コロケーションとして関連している、なのか、類義語として関連しているなのか、同分野として関連した語なのか・・・、また既習の語彙が原則取り上げられるはずであり、その点に関しても効果として疑問に思いました。







(2)オーラルイントロダクションとインタラクション
前時の内容を英語で確認した後に、本時の内容をおおまかに英語で理解することを行います。

予習を前提とした授業の場合このステップを行う意図とは何だろうなぁと思いました。

前回の内容と本時の予習した内容を思い出す、という感じでしょうか。



2年次からはこの時間の前に生徒によるリテリングの時間をとっています。

前時のkey questionに対する答えを中心に、後述するKP法を活用し前時の内容をリテリングを通じて復習します。



そしてその後に本時のメインの問いかけであるkey questionを提示し、オーラルインタラクションで本文の大まかな内容を説明します。

このkey questionは授業中ずっと見えるところに貼っておき、生徒が常にこのレッスンで読み取る内容を確認できるようにしています。

この時用いるのがKP法と呼ばれるプレゼン方だそうです。

KPとはkamishibai presentationの略だそうで、元々は社会の先生から教えてもらった方法でそれを英語で活用したそうです。

紙芝居のようにいくつかのキーフレーズが書かれた紙を黒板に張りながら教員が内容をプレゼンしていきます。

まぁ特に珍しいものでもなく、普通のリテリングで用いるキーワードが書かれたシートとそんなに変わらないかなぁと思いました。

自分の理解が足りていないのでしょうか。







(3)単語やフレーズを日英で練習する

日本語と英語の単語やフレーズが書かれているワークシートを活用します。

まずは教員にリピートして発音を確認し、その後ペアワークで日本語を言われて英語が言えるかを練習します。

高1では単語メインだったが、高2になり、少し長めのフレーズを増やし、負荷を高めている。

若干負荷が高い活動だが、あえて負荷をかけることで予習を促す狙いもあります。

また、最初の子がリストの上から順番に答える、2回目は下から上へ、そして3回目はランダムに出題し、すぐに日本語を英語で言い換えられるかの負荷をさらに高めていきます。




(4)ディクテーション
主に上記の単語フレーズシートを抜いた本文のワークシートを使い、2回流して書き取らせる。

文によっては次々と穴が空いていたりするので、書いている間に次々と穴空き部分が流れ、中々ハードなタスクでした。

あえて少し負荷を高めに設定し、予習をやってくることを促しているのだそうです。



個人的にはこの活動の目的って何なのだろうなと思いました。

新出単語やフレーズの綴りや音を覚えるのには効果的ですが、単語だけを抜いたディクテーションはその単語の部分だけにフォーカスがいってしまい、時間がかかる割には効果的ではないと思います。

それだったらその単語やフレーズだけを聞き取って書き取らせる作業で十分ではないかなと思いました。

しかし生徒からのアンケート結果によるとディクテーションの効果を感じている生徒も一定数いたり、また何より生徒がバッとスイッチが入り集中する様子が良くて毎時間子なっている活動だそうです。




(5)本文内容説明

1年次は教員が前で一方的に解説をしていましたが、2年次からは生徒同士で教え合い、どうしてもわからない場合のみ教員に質問するシステムで実施しています。

説明は15分と決めていて、結構厳しいのですが、それは必ず守っているそうです。

予習ノートなどの解説も兼ねるため、中々時間が厳しいそうですがこちらも死守されたそうです。

ここが英語で行う英語の授業の肝ですが、ここに関しては正直言ってガッカリしてしまう内容でした。





(6)音読活動
音読活動3〜5種類行います。その5種類をそれぞれ体験しましたが、講座を受講する側としては正直少し時間がもったいないなと思いました。

講師の先生としては実際の音読を体験してみて欲しいという想いで実践されたのでしょう。

この音読はやっぱりイマイチと思えたという意味ではある意味効果的でしたが・・・。


・フレーズリーディング
スラッシュごとに改行され、横にスラッシュ訳が書かれたシートを使います。

自分が見た限りこれは教科書会社が作成したものをそのまま使っている印象でした。

そして講師がチャンクごとに読み上げるのでそれをリピートする形で行います。

体験をして強く実感したのが、やはりスラッシュリーディングはあまり良くないなということです。

文全体を読まないため、イマイチ本文の内容が伝わってきません。

こんなフレーズがあったとか、部分部分の理解はするのですが、本文に何が書かれているかが全く頭に入りませんでした。

これを体験できたのはある意味良かったのかもしれません。



・オーバーラッピング
本文の読み方の抑揚や区切りなどが身につく自分も普段から実施している音読の一つです。


・虫食いオーバーラッピング
先ほどのディクテーションで用いた主に新出単語や新出フレーズが虫食い状態になった本文を使ってオーバーラッピングを行います。

ここが、新出単語やフレーズが抜かれていることが一つ問題のように思いました。

つまりここでの音読の狙いは、新出単語やフレーズに焦点をあてることにシフトしてしまうことになります。

しかし本文全体の音読はオーバーラッピングの一回のみで、もう一度単語やフレーズに焦点が移ってしまっています。

またオーバーラッピングでは答えが簡単に聞こえるため、イマイチ音読の目的がつかみにくい方法だと思いました。

それならば、本文の意味が分かっているかを試すような内容面を試す部分だけを抜いたものや、文法的に分かっているかを試すような部分を原形に戻したり抜いたりなどして、聞かずに音読させる方法の方が目的がはっきりすると思いました。



・追っかけ音読とエンドロール音読

どちらも文字がパラパラと落ちていく、あるいはエンドロールのように流れていくのに置いて行かれないようにどんどんスピードを上げていくような音読法。

盛り上がるとは思いますが、音読としての効果はあまりないのかなぁと思う音読方法でした。

生徒の口が滑らかに動くようになることを目的にした音読法でしょうか。

このようにして5回読ませる工夫を行い、しかもどんどん負荷が高まるように工夫ををされているとのことです。




音読を生徒にさせるとき、一つ一つの音読方法の目的を教師がしっかり考え、また生徒自身にも意識させることの大切さを改めて考えさせられました。

盛り上がる、生徒が積極的に取り組む、なども大切な要素ですが、一つ一つの活動がなぜそうさせるのか、を意識して組み立てることが大切だなと改めて考えさせられました。





(7)リテリングやshow and tell

Show and tellに関しては、おそらく教科書の挿絵を集めたページを使ったリテリングのことを言っているのだと思われます(言及がなかったので予想でしかありません)。

またリテリングは黒板に貼ってある紙芝居と呼んでいたチャートのことを指して行うものだと思います。




講座内で実際に体験したのが、アウトプット活動として日英再生トレーニングでした。

スラッシュ訳の日本文を片方が言い、もう片方が英文を再生できるかにチャレンジする活動です。

体験して分かったのがやはり日本語を介することの難しさです。

頭が日本語モードなのか英語モードなのか分からなくなります。

日本語を直訳しようとして単語が出てこなくて、答えを見ると「あぁ、こんな表現でいいのか」と何だか腑に落ちない感じです。

後でまた書きますが、やはりこの日本語を介するかどうかはとても大きな問題に思われます。




その後リテリングに進みます。

いくつかのキーワードやフレーズが書かれた紙を貼りながら少しずつリテリングを模範として教員が行う。

この教員のリテリングの模範は非常に注意が必要だと思います。

私の生徒たちは英語の吸収力が高いからか、こちらが模範として見せたリテリングをコピーしてきます。

良い表現ならコピーしてもいいじゃないかと思われる方もいるかもしれませんが、生徒自身のオリジナリティが消え、みんな同じような表現や同じところを省略するなど、生徒は思考停止しコピーし始めます。

本来のリテリングの目的は、教科書本文で出てきた表現の再生と自分自身で理解した内容を自分の言葉で表現することだと思います。

前者は新たな表現をインテイクすることを目指し、後者は完全にインテイクされた表現のアウトプットにあります。(自分はあえてリテリングとりプロダクションは区別しないで考えるようにしています)

もちろん模範が必要なレベルの段階ではどんどん模範を見せて真似させることが大切だと思いますが、ある一定のレベル以上になった場合はあえて教員は見本を見せない方が良いと思います。




さて生徒はペアで交代でリテリングを行います。

その後に別ペアで同様に行い、最後にグループで順番に行うこともあるそうです。

これはミニプレゼンテーションと呼ばれいたので、この講座ではプレゼンテーション=リテリング+自分の意見を少し入れるということなのかもしれません。

リテリングは最低二回は行うと良いともおっしゃっていました。

一回では失敗する生徒が多いため、もう一回チャンスを与えることが大切だそうです。





この上記の内容を50分の授業で実践されるそうです。

かなり盛りだくさんのため、中々ハードな時間となります。




3.各単元の最後に行うプレゼンテーションまでの準備の方法

どのパートを選ぶかは本人の自由であり、全体を選ぶ子もいるそうです。

また自分の意見も付け加える生徒がいたため、途中からそれをすると加点するというシステムにしたところ、どんどん意見を付け加える生徒が増えたそうです。

準備は以下のステップで行います。

ステップ1マインドマッピングさせる。一つキーワードを決め、その周りに関連する語を書きます。

ステップ2サマリーを書きます。これが原稿となります。

生徒は辞書を使って別の表現を言うこともあったりして結構好評だそうです。

この準備は宿題ではダメで、必ず準備の授業を設定するようにするべきとおっしゃっていました。

その後にその原稿を何度も音読させて、スラスラ読め結果的に覚えてしまうよう繰り返し練習します。

60秒で収まるように練習をするそうです。

また、その後キーワードのみを書きだし、KP法を使って練習をします。

最後に時間を計測し、クラスメイトなどに聞いてもらって本番に向けた練習を行います。


当日は全員前に出て一人60秒以内で発表します。

ストップウォッチは生徒が自分で押し、自分のペースで開始することも大切にされています。

発表の順番はエクセルでランダムに並び替えさせ、当日になって初めて生徒は自分の順番を知るそうです。

聞いている生徒は他者評価シートを使って評価を行います。

さらに誰が一位、二位、三位かと、特別賞を生徒が書きます。その発表の時間内に一位が一番多かった生徒などをクラス全体にフィードバックします。

また生徒一人ひとりが発表している最中にフィードバック用紙うまく発音できなかった単語や文法事項の間違いをフィードバックした用紙を書き、点数だけを教務手帳にも転記されます。

この発表中は教師はとても忙しいが、何とかフル回転でいつも行っているそうです。




生徒に独自のアンケートを実施していてその結果も共有しました。

意外にリテリングに効果を感じていない生徒の割合が一定数あり、一部取り組み自体を避けている生徒たちがいることが課題とおっしゃっていました。

しかし同時に「話す力」という一番後回しにされてしまいがちな技能の伸びを実感している生徒の多さにはとても満足されていました。









最後に自分の意見と言うか思ったことを改めてまとめてみたいと思います。

全体的に取り入れられそうな活動などは少なかったのは、やはり英語の習得に対する大きなスタンスの違いが理由だと思います。

それは日本語の使用をどの程度するかいうことと、教科書本文をどのようにとらえるかの2点です。

まず日本語の使用ですが、以前書いたこのエントリーの通りです。
英語の授業における日本語の使用の是非

日本語を使うことの弊害、生徒たちの英語力にブレーキをかけてしまう日本語使用については改めて色々と考えてみたいと思わされました。

英語で語彙や本文をそのまま理解させることは難しいですが、なるべく日本語を介さないで英語を英語のまま理解に持っていくことは続けることは生徒の英語力を伸ばすのにとても効果的です。

もちろん日本語を使用した方がいい場面ではどんどん使用すると良いと思います。

しかし日英の行き来ということがいかに大変であり、かつ英語力を伸ばすことを阻害するかは考え直す必要があると思います。

スピーキングでもライティングでも、一度日本語で思いついたことを英訳するではあまりに非効率であり、またミスや英語として正しくない表現になることは明らかだと思います。

またリスニングやリーディングにおいても、いちいち日本語に置き換えていては時間がかかって仕方がありません。

よく、そんなの無理だよぉとおっしゃる方がいますが、無理ではないことは生徒たちが証明してくれています。

向後先生の講演でもありましたが、大人が無理と決めつけて彼らの可能性を奪うことだけは避けるべきかなぁと思います。





もう一点の教科書本文の扱いですが、やはり語彙やフレーズをそれだけで最初に取り出したり、チャンクで切って読ませたり、一部とはいえ和訳を予習で課したり、本文の扱い方が従来の訳読式の要素を多く残しているなというのを実感します。

それなのに音読やリテリングなども行っていて、ある意味欲張りな授業とも取れますが、生徒の頭の中は混乱しないのかなぁと思いました。

また個人的に思ったのが推論発問などを通じてのクリティカルな視点や思考を促すような発問は少なく、教科書本文「を」学んでいるなと思いました。

現在の教科書の編集状態を考えると致し方ない部分もありますが、自分が思ったのは生徒たちが授業に対して積極的な姿勢で参加したか?と問われ、そう思うが18%にとどまっているのはこのような基本的な姿勢の問題なのかなと思いました。

教科書「を」教える授業ではなく、教科書「で」様々な英語の力を伸ばすような授業を目指すべきかなぁと個人的には思いました。



土屋先生はプレゼンテーターとしては素晴らしく、ICTの活用などもとても工夫をされていて、バイタリティーにあふれた素晴らしい先生だったと思います。

自分よりはるかに情熱に溢れ、生徒のために時間をかけることをいとわない方なのだというのは発表からひしひしと伝わってきました。

あくまで自分の英語教育感とはかなり異なっていたため、本文では厳しい書き方になってしまいましたが、自分よりはるかに英語教員歴は長く、あれだけの熱意をもって取り組まれている方なので、先生なりの英語教育感がそこにはあります。

一度直接じっくり語り合ったり一緒に仕事がしてみたいですね。



自分の中で違和感を覚えた活動や言語習得に対する考えが、逆にこれから自分の中でどのように昇華されるかが楽しみです。

先生はあのような場で、パーフェクトな発表をされていました。ありがとうございました。

自分自身ももう少し授業スタイルを考え直し、色々な方に自分のスタンスやスタイルを投げかけてみたいと思わされる一日となりました。
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by shun-sensei | 2016-08-13 18:18 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)

あの有名な文科省の向後先生の講演を聞いてきました。

題名が「グローバル化に対応した英語教育改革の行方と教師に求められることー次期学習指導要領及び大学入試の改善を見据えてー」でした。

全体的にお話は文科省と現場の立場の中間に立たれていることが多く、先生自身が理想と現実の狭間で頑張って改革を進めようとされていることが伝わってくる講演でした。

しかし、だからこそ歯がゆいというか、どうにかしてくださいよ~と思うことや、あなたはそれを言う資格がないんじゃないかなぁ、とも思うことがありました。

どうにか頑張って抵抗勢力を封じ込め、改革を進めてほしいと思います。

特に英語教育法に関しては、自分自身と全く同様の考え方をされている先生だったので、自分としては現場でそれを実践し、様々な場所で実践例を発表するということで改革を推し進められたらと思います。

それでは、メモをもとに書いているため箇条書きの要素が残ってしまい読みにくいかもしれませんが、講演会をレポートさせていただきます。

なお内容はすべて自分自身のメモと記憶と資料からなるため、私自身の聞き間違いなどがありましたら申し訳ありません。





まず初めに、文科省は英検などを受けろと言うが受けに行く時間がないのではないか?と聴者のハートをつかみにいく語りからスタートしました。

その後お隣の方と英語で何か良いニュースがあったかを話し合うという、まぁこのような講演会において何度も同じことをやらされてきた自分としては不要だなぁと思うペアワークから始まりました。

確かにこのようなペアワークをすることで、聴者全体がリラックスし、また周りを気にせずに聞くことができるなどの良い効果があることは分かりますが、限られた時間の中での講演会だったので早く進んで欲しかったです。

なお向後先生の良いニュースは自分の教え子であった小島よしおから最近連絡があり、結婚をするという報告があったことだそうです。

その後五郎丸がスタメン落ちをしたのが英語力不足のため、というサンケイスポーツ3月11日の記事が紹介され。

水泳の一ノ瀬メイ選手が2015年スピーチコンテスト優勝された例を紹介されました。

短い腕という障がいが原因で9歳の頃にスイミングクラブへの入会を断られたこと、社会が障がいを作り出すなら、その社会が障がいをなくすことができると強く実感されたこと、その時自分が人と違うことを強く認識したことなどをスピーチで語っていたそうです。

彼女のスピーチを実際に一部見ました。「自分はできないことはない、なぜdisabledと言われるのか、自分は何でもabledなのに、2種類の障がいがあるのではないだろうか、見た目の障がいと社会的な障がい。」



さて、やっと内容に入ります。

1.日本の英語教育の現状
平成26年に発表された第2期教育振興基本計画の目標値(中学卒業時に英検3級程度、高校卒業時に英検準2級~2級程度の割合が50%)が低すぎるという声を多数受けたことを紹介され、現実の状況から決して低すぎないと思っていることを紹介されました。

実際現状はまだ目標達成しているのは30パーセント代中盤にすぎず、50%には遠く及ばないこと。

また実証データとして4技能試験を実施されていることと、その結果を紹介されました。

高校ではもうすでに2年間実施されていますが、アウトプットに関しては統計としてありえないくらい低い数値とおっしゃっていました。(一番低いところに巨大な山がある)

いくら形式に慣れていないから、とは言え低すぎますとのこと。

また、教員は概要要点を取る指導をしていると返答しているが、概要要点の結果がかなりひどいことも紹介され、おそらく教員側の理解に何か勘違いなどの原因があるのではとおっしゃっていました。


低い低いと言われている割には、高校三年生になってやっと中学三年生の水準に達成しているという現在の実情。

詳しくはHP上の報告書を読んでいただきたいそうです。



また、教員の授業内での英語使用率が中学は非常に上がってきていることが紹介されました。

現在は50%後半にまで上がっているそうです。

一方で高校は改善の方向に向かっているが、数値上まだまだよろしくないということです。






2.授業指導に見られる課題

教師と生徒の関係、生徒同士の関係、が生徒の言語習得のためには非常に大切である。

怪しい先生でも生徒との関係性ができていれば生徒は習得するそうです。

ダメな授業例のアニメーションを作成してくださいました。

“How are you?” “I sad””No, No, you have to say I am sad.OK, class, repeat after me, I am sad”

英語はコミュニケーションなのだから、生徒の言葉にきちんと耳を傾けなければいけないことは明らかでしょう。



文科省が現場に対して要求した「授業の目的を提示しなさい」に対して、あまりに多くの先生方が「文法の特定の項目を理解すること」を目的と提示し、英語で文法を解説する授業例も同様に作成してくださいました。

現行指導要領下における授業指導の課題、文法を語彙に重点を置きすぎている点。

現在の教科書は文法シラバス(合格を出している側が言うのもなんだが)なので、それが一番大きな問題である。

教科書は文法シラバスであるべきではない、場面や内容に合わせて、何ができるようになるか、を重視すべき。

文法に関しては十分に使わせた後に、帰納的に最後に明示的に教えるという方法にすればいい。






3.次期学習指導要領が目指す方向性

次期学習指導要領改訂に向けた検討体制の中で、外国語ワーキンググループと言語力の向上に関する特別チームの2つのグループが英語科としては肝。

特に言語力の向上に関する特別チームとは、国語科と英語科がタイアップして何か相乗効果が生めないかをやっている。

英語科の負担は非常に大きい、事前にディベートなどを国語科や社会科がやっていてくれれば、英語でディベートに集中できるのだが。

ある学校で見た厳しい授業例、どのようにしたら戦争がなくなるか?というテーマのディベートを行っていた。

いよいよ2016年8月に論点整理をまとめる予定で今こそが山場であるそうだ。



方向性の3本の柱
・何ができるようになるか
現行とそこまで変わらない

・どのように学ぶか
ここが変化し、最近はアクティブラーニングというちょっとしたトレンドのようなものが見られる。

例えば書店に行くとアクティブラーニングコーナーがあるが、向後先生としては勘違いの恐れを心配されている。

アクティブラーニングとは欧米ではずっとやってきたことだし、日本でも総合的な学習の時間などでずっと言ってきていること。

このような誤解はないだろうか、授業はグループで行わないといけない、ペアでやらないといけない。

対話をすることがゴールではなく、対話の結果がどのように深く学べるのかが大切である。

つまりアクティブラーニングという手法はゴールではなく、あくまで手段であることを忘れてはいけない。

・何を学ぶか





4.外国語ワーキンググループのまとめ(案)
語彙、表現、文法、の個別の知識がどれだけ身についたかに主眼を置くのではない。

例えば単語テストの準備をさせるとか、何回ノートに書いてこいという指示を出すことではない。

それでは絶対に語彙というものは身につかない。

コンテクストの中でその語彙が実際に使われているのを繰り返し出会うことで初めて使えるようになったと言う先生自身のご経験。

思考判断表現を繰り返すことで知識が獲得されるということがなかなかこのワーキンググループ内でも理解してもらえなかった。

国がCAN DOを作る。

4技能試験を→5つの領域に変わった(話す力が発表とやり取りに分けられた)。

語彙数の目標として4000〜5000を設定していて、これはアジアでもトップレベルの語彙数である。

意味が分かるだけのreceptiveな単語と使えるようになれるproductiveな単語を分けて考えてほしい。

各学年の目標(小学校3,4年・小学校5,6年・中学校・高校)を見てみる。




高校の科目の大きな変化として「英語表現」を「論理表現」に変更したが、その「論理表現」で掲げられる目標に対する現場からは「本校ではできない」という意見が多数寄せられる。

生徒の可能性を奪っている可能性を考えて欲しい、できるようにやってあげるのが教員の仕事ではないか。




定期考査で教科書本文の英文を出す国はない、絶対に異なる英文を出すべき。

教科書の教材の課題もあり、あまりに面白くないというか生徒に関心を持ってもらえないものが多いのではないか。

実は文科省としては合格にするかどうかではなく、不合格かどうかを見ている。

例えば海外の教科書にはCAN DOがまず教科書に書いてあり、生徒もそれに向けて学習する。

各教科書会社には参考にして欲しい。







5.大学入学者選抜の改善に関する審議状況

英語においては入試をゴールにおいた授業は最悪(大切なのは重々承知だが・・・) 。

入試がゴールになってしまっているが英語は学習の対象ではなく、ずっと付き合っていくものになるべき。

センター廃止は決定している、どうなるのか?
第一段階と第二段階に分かれている
第二段階で記述量が増えるなど、まずは始めることを優先して実施予定である。

知識技能も計る(もちろん思考表現を計るのだが) 。

アダブティブな試験も考えているがそれは世論次第の部分もある。

4技能、民間の私見に頼ることになっている。

例えばインフラ整備の問題・・・タブレット54万台は用意できない。

狭い部屋で複数のスピーキングテストは実施できるのか?周りの受験生に聞こえてしまう。

ホラ貝というストレス発散の器具を活用した方法も考えている。

間に合うのか?何とか間に合わせる。

不正の問題、ヘッドフォン外して聞いてから自分の答えを言うなどを検討している。

国が全部作る、国と民間で分担、全部民間の3つの可能性。

傾向としては真ん中の案が一番強い。
<↑これに関してはいかにも文科省のやりそうな方法だと正直ガッカリしました。
 自分たち主導でやりながら、やれない部分だけを民間に放り投げるのはいかにも文科省的>






6.英語教員に求められる資質
向後先生が求める英語教師の資質は(1)カリキュラム・シラバス(2)授業における指導(3)学習評価(4)専門知識(5)外の世界、者愛の変化に向けることの5つに大別される。


(1)カリキュラム・シラバス
・学習指導要領の的確な理解
・CAN DOリスト形式の目標設定とそれに基づく指導・評価計画の作成


以上斜字は講師作成の資料からの引用です。以下も同様です。




CAN DOの危険性を最近痛感している。

負担感にしかなっていないようである。

それは行政の問題も大きく、CAN DOを作らせているのに年間指導計画も同じ形式で作らせていて二度手間である。

あるべき姿はCAN DOがまずあり、その結果、どのレッスンを扱い、どのような活動をしたら良いのか、そしてどのように評価をするのかを書くような書式。

ある学校の仲の良い先生が、言っていたこと。「俺CAN DOの担当になっちゃったよ、余計なことしやがって、向後」

向後先生が?と思ったこと、CAN DO担当って何だ?みんなで考えるものなのに・・・。

その先生の実情・・・教科書会社の作成したものを貼り付けて提出するだけ。

本来は専門家が作るものであるべきなのに、実は大学院生レベルが作っている現状。

ある学校で純粋に向後先生がCAN DOに関して問うと、その先生は顔が一瞬こわばり「もう出しました、提出しました」、と言って気まずい空気が流れてしまった。

CAN DOは提出するためにあるのではない、目的が形骸化してしまっている現状・・・。CAN DOは作成してからが勝負であるべき。


・教科書の”再教材化”

・異校種における英語教育の把握(小・中・高等学校が連携した英語教育)


今後のkeyとなるのは中学校!!小学で教科化して、高度化して送り出す立場。

小学校で一気に伸びるか?たかが週1、週2でそれは無理。モチベーション、やる気の効果への期待が大きい。

小学校で滑走路を走り、中学校で離陸、高校で自由に飛ぶ、そんなイメージ。

是非他校種の現状を見にいって欲しい。

授業における指導
・5領域(聞くこと、読むこと、話すこと(やり取り)、話すこと(発表)、書くこと)の統合的な指導と技能統合型の活動。

・音声、語彙・表現、文法の適切な指導

音声指導の理解のなさ、音読の目的が意識されていない現状・・・。

サイトトランスレーションの危険性を危惧している。これは同時通訳家のための非常に高度な作業。日本語と英語を行き来するのはとても危険。

・ICTの効果的な活用

またICTの活用がどれだけ負担になっているか、いかに物がないのか(特に高校)を他の文科省の人に伝え続けている。

インフラ整備の必要性は常に主張している。

・ALTとのティーム・ティーチング



(3)学習評価
・観点別学習状況の評価に対する理解と評価規準の設定
・筆記テストの改善
・パフォーマンス評価の実施(特にスピーキングとライティング)

専門知識
・第二言語習得理論
・測定・評価理論
・異文化コミュニケーション・異文化交流
・英語教育史。指導法の変遷


専門知識、きちんと得て欲しい。

異文化コミュニケーションは特に徹底的に行って欲しい

教師が異文化コミュニケーションの経験がなくてどうやって生徒をグローバルに育てられるというのか。




7.グローバル化社会における(英語)教育
・論理的思考力
論理的に考え、論理的に話す
あいまいさを排除する(日本語の影響)
・批判的思考力
”あーそうなんだ”から一歩先へ進む
物事を多角的に分析する。
・課題発見力
常に問題意識を持つ
現状維持ではなく、改善する視点を持つ
・課題解決力
論理的思考力と批判的思考力を活用する
アクション可能な具体的プランを立てる
・行動力
主体性、積極性を持って実際に行動する
自らの行動をリフレクション、修正する
・柔軟な適応力
未体験の環境でも力を発揮する
昨日とは異なる状況を楽しむ
・コミュニケーション力
異なる文化的背景や価値観を持つ人々と協働する
他社とともに学び合う姿勢を持つ
・自己肯定感
自己と社会の関わりを考える
確固たる価値観に基づいて、社会に対してアクティブに貢献する



こいつとは合わないな、と思う人と楽しくやれる人になれるかが大切。

異なる価値観の排除という日本の文化の中でどう生徒をグローバル化させるか。

上智大学ジョンニッセル杯受賞者のスピーチを見させていただきました。

卒業後ストレートに海外の大学に行くという選択肢も今後は増えるべき。



行政事業レビューの意見多数、いわゆる事業仕分け。

教員総入れ替え、ICTで十分、費用対効果の低さが書かれていた。

英語教育不要論の可能性もある。

英語教育推進リーダー 中央研修参加者の悲痛な訴えを受けて

悲痛な訴え→やりたくても求められているのは大学合格実績。

コミュニケーション能力育成のための英語学習vs受験突破のための英語学習
という構図の存在自体がマイナス、一番の犠牲は学習者である。

中高における抜本的改善のための実証研究

官民一体になって1つになって実施する大切さ。

各現場の先生たちの発信が大切なのではないか。


全体の共通認識
英語の5つの領域を総合的に育成することが、子供たちの未来を切り開くためのサポートになるという共通認識を自分が認識しているか。

その対象者:英語担当教員、生徒、他教科担当の教員、管理職、進路指導部担当の教員、保護者、教育委員会、出版社

みんなで改革を起こしていくものである。





8.質疑応答

小学校英語の効果はどうか?
8割弱が英語が好きだ、将来使えるようになりたいと述べている。

それが中高とどんどん下がってしまっている現実をどうにかしていきたい。

もっとやりたかったこと、もっと読み書きがしたかったと生徒は述べている。

詳しくは文科省とベネッセ研究所の発表を見て欲しい。




語彙指導に関して具体的に。

語彙学習は多量の英語を日常的に継続的に行うことが大切。最初は使えなくてオッケー。

高校で学ぶ単語はreceptiveでまずはいい、徐々にproductiveになっていく。







9.自分の感想

さて、かなり長文に渡り報告をメインで書いてみました。

一部配布資料よりそのまま転載した部分がありますが、それは内容を明確にするために行いました。

また繰り返しますが私のメモが本記事の中心のため、私の聞き間違いなども十分あり得ます。






2時間弱の講演はあっという間に過ぎていき、とても充実した講演でした。

ところどころ挟まれるジョークはどれもどこかで聞いたことがあるもので、個人的にはそんなこといいから、と思ってしまいました。

また、ところどころ挟むペアワークも必要性があってでしょうが、そんなことより先生の意見や考えをもっと聞きたかったです。

しかし上記の工夫があったからこそ、あっという間に時間が過ぎ、集中力も保てたのかもしれません。




非常に英語教育観が自分と合致している、というのが一番大きな感想です。

語彙学習は絶対にコンテクストの中で、定期考査では教科書本文をそのまま出すべきではない、 日本語に置き換えた指導の問題点、高校の教科書の大きな問題点など。

どれも自分が今までも強く思ってきたことを先生がおっしゃってくださって、そうだそうだと心強くなりました。





以下は改めて自分が改革に向けて思うことです。


現在の高校英語の授業は知識の伝達が圧倒的な割合を占めています。

もちろん知識の伝達も大切だとは思います。

しかしよくスポーツや音楽に例えられる英語において、知識の伝達は音楽の知識やスポーツのルールや技術などを伝えるようなものです。

それはそれで大切ですが、それだけでは絶対に音楽家やスポーツ選手は育たないのは誰でも分かるでしょう。

まずは楽器を鳴らしてみる、スポーツを実際にやってみる、基礎練習をおろそかにしないで時々理論や戦術のようなものを理解させる。

でも一番大切なのは実際に学期に触り、あるいは運動場に出て繰り返し練習を行うことです。

授業でしかできないこと、それは様々な仲間がいる環境でしかできない練習に近いのではないでしょうか。

例えば楽器であれば合奏であったり、スポーツであれば戦術練習など。

それを現在はミーティングや座学における知識の伝達にかなり偏ったものがメインになってしまっています。




授業では授業でしかできないことを行い、知識を得るための手法を理解させ、自分から主体的に学習する姿勢をつけさせる。

それが我々教員の仕事なのかなぁと最近強く思います。

評価を行う際もパフォーマンステストは必須でしょうし、また教科書本文をそのまま出すのは言語道断だと思います。

授業前に教科書本文を読ませる予習系の作業も自分にとっては授業をやりにくくするものになります。

授業で初めて足並みをそろえ本文を活用した活動を行い、それを復習で徹底的にインテイクさせる、そのような授業を目指すべきだと思います。




これまでの訳読式の英語の授業からいかに開放され、生徒に効果的な授業を組み立てられるか。

その難しさを感じた2日間の神田外語大公開講座でした。

これから数回にわたり各講座の報告をしたいと思います。




今後の改革の方向性と、自分自身の英語教育感への肯定感を強められたとても効果的な講演会となりました。
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by shun-sensei | 2016-08-06 08:20 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)