前回に引き続き英語教育推進リーダーが行う研修のリーディング編を紹介したいと思います。

さて、このリーディングセクションが圧倒的に時数が多く割かれたそうです。

3コマ使用し、従来の訳読から脱却した指導方法を体験させ、その狙いなどを話し合わせたようです。

順番にそれぞれの研修の内容を紹介したいと思います。

今回はリーディング編です。



現在高校で行われる授業の大半の授業がこのリーディング力をつけることを意図した授業です。

それを各文の構文等の解説、語彙語法の解説、などにほとんどの時間を費やしている先生方が大勢いらっしゃいます。

英語で英語の授業をどのように行うか分からない、そんな先生方にとっては英語で行う英語のリーディング指導を体験できる良い研修だったようです。

ただ毎回述べていて今後も述べることにもなりますが、せっかくの研修を活かしきれなくする一つの大きな過ちをこの研修は秘めています。

3単位と今回の研修シリーズの中では最も多い回数が割り当てられたリーディング編を順を追って振り返りたいと思います。



1単位目

実際の授業をウォーミングアップからアウトプット活動まで体験する時間となりました。

授業はウォーミングアップ、未知語の導入、リーディングクエスチョン+黙読、英語で本文を内容理解する、宿題のリテリング、そして次回行うことができるアウトプット活動の紹介と進みました。

授業としてはほぼ自分が普段行っているものの流れとなっていて、これを受講した訳読派の先生方の感想が聞きたいところです。

さて、一つ一つを具体的に見ていきましょう。

今回扱う本文はわたなべかいち、という建築家がスコットランドの大きな橋の設計にも携わり、そして紙幣でもその橋とぞの橋のデザインとなった写真で取り上げられているというお話が教材となっています。

ウォーミングアップはまずその設計されたforth bridgeの写真を見せ、この写真はどこだと思いますか?という問いかけから始まり、スコットランドについて知っていることをペアで伝えあいます。

その際、教師がいくつか写真を登場させ、遠いよく知らない国の人が多いスコットランドを身近に感じるなどの工夫を行っています。

そして続けて未習語へと進みます。

英英辞書的にdefenitionで伝えるケースや、ビジュアルエイドで理解させるものもあります。

語彙の指導についてはまた別の日に扱いましたので、それについてはまた後日書きたいと思います。

注目は5パラグラフからなる本文を、1パラ、2パラ、3,4パラ、5パラと分け、それぞれ語彙、リーディングクエスチョン、内容理解というステップをたどっていることです。

まず1パラでは紙幣の写真を見せて、誰の写真が紙幣に写っていますか?なんで彼がいるのでしょうか?というクエスチョン後に1パラを黙読させます。

この質問に答えることで、結果的に本文の内容が理解されます。

その際、本文の表現をパラフレーズするなどしてより優しい表現等で英語のまま内容を理解させていました。


2パラについては橋の設計図の元ともなったわたなべかいちが写っている写真を見せ、この写真で人々は何を表しているか、どの人がワタナベさんだと思いますか?という質問とともに黙読を行います。

3,4パラはワタナベさんの生涯をたどる内容なので、彼の生涯の情報を表にして埋めるという形式で、そして5パラではTFクエスチョンを用いて内容理解を整理させながら英語のまま理解をさせます。

また、本文内で橋が、the bridge, one of the world's most famous and instantly recognisable bridges, one of Scotland's greatest iconsと様々な表現で言い換えられていることなどにも英語を使って意識させていました。

そしてワタナベさんの紹介の場面では、彼のこれまでの経歴に下線を引かせることで、表にまとめやすくするなどの工夫をされていました。



宿題のリテリングは、あなたが東京大学で働いているとして、このワタナベさんについての記事を読んで、大学側の観点から短いpress releaseを書くことになりました。

まず時系列でワタナベさんの生涯をまとめ、その後1パラで本文をサマライズしなさいというauthenticな設定がされたものでした。


また次回以降のアウトプット活動例として、あなたが2万円札を2020年オリンピックを祝って作ることになりました。

日本で大きな活躍をした外国人を考えて、誰を選ぶべきかグループで話し合い、その後発表というアウトプット活動が紹介されました。





授業の流れなどは英語で行う英語の授業としてとても良いものだったと思います。

自分自身にとっては何も新発見の無い授業でしたが、それを一般の先生方が体験できたことは良かったと思います。

若干内容理解がインタラクティブではなく、英語で説明口調になってしまうなどの改善点があったり、語彙をわざわざ取り出しているなどの気になる点はありましたが、概ね良かったと思います。



さて、2単位目ではその授業の分析を、そして3単位目では授業造りを体験しました。

まず分析の一点目がイントロの橋の写真を見て、どこの写真か予想させたり、スコットランドと種明かし後にスコットランドについて知っていることをブレインストーミングした活動の意義についてです。

橋への関心を高めさせる、テキストのトピックを紹介する、本文を理解するために必要な知識を提供する、などです。

個人的にはイントロでは、本文の背景知識、本文を読むことへの動機づけ、そして必要最低限な新出語句をさりげなく導入する、の3点を生徒とのインタラクションを通じて行うべきだと思っています。

そのような意味では今回のイントロはかなり内容面に偏ったものになったでしょう。

今回の研修ではその後に語句だけを取り出して事前に説明していましたが、個人的にはこの作業は行いたくない活動です。

読む前から語句だけを取り出して説明されるのは不自然な気もしてしまいます。

また、新出語句をすべて紹介しない理由を「同時に一度で紹介するには多すぎるから」と述べていましたが、そんなことよりなるべく未知語は類推させる練習をするべきという視点も大切かと思いました。

さて、1パラのリーディングクエスチョンは、この橋と日本の関係はなんでしょう、でした。

それについて、1なぜその質問を選んだか、2なぜ読む前に質問をしたと思うか、の2点を話し合いました。

それに対する答えが、テキスト本文への関心を強め、読む意味を与えるから、でした。

普通は教員に読めと言われたから読む、なのに対して、このように自分で読む理由を与えることになります。

さて、その後の質問は、誰が20ポンド札に描かれているか、なぜ彼が20ポンドに描かれているのか、この写真の人々は何を表しているのか、などの本文の要旨を理解させる発問とどの人物がワタナベさんだと思うかなどの興味を惹きつける質問がされました、

この発問作りに関して、あまり本文の語彙を使用しすぎないようにとのアドバイスがなされました。

語彙を変えられることで、生徒はきちんと質問も本文も理解をしなければいけなくなります。


本文を英語のまま理解させるには、この発問の質と教師側によるパラフレーズがポイントになります。

本文に書かれている内容を読み取らせる事実発問、自分がどのように予想するかなどの評価発問、そして本文を読んで行間を読み取る推論発問などをバランスよく織り交ぜながら英語のまま内容理解できるように努めなければいけません。



さて、発問以外の内容理解の方法としてインフォメーショントランスファーという手法が紹介されました。

これは英文を読んだ後に、表にまとめさせたり絵を描かせたり、絵に書き込ませたりします。

このようにすることで生徒は読んだ英文をビジュアル化し、よりリアルで意味のあるものに感じさせます。

またビジュアルに見える題材を利用するメリットも大きいです。

現実世界で何か情報を読み取る際にもほとんどビジュアルはつきものですし、より関心を引き出したり明らかにすることができます。

またようやくを書かせることでも本文への考察を深めさせることにつながります。


さて、最後に行ったアウトプット活動ですが、テキスト本文の印象も強まり自分自身とテキストを読み結びつける役割も果たします。


他にもスピーキング活動に繋げたなどのメリットもあげられます。


さてこのレッスンで注目して欲しいのが授業内で初めて生徒が読み取るという活動を行ったことです。

生徒が自分自身のために本文を読み取ろうとしたことに何より大きな意味があります。

リーディングとは能動的な活動であり、受動的なものではありません。




最後に面白い活動を体験しました。

In 1671 James begat a wee barin。

という意味不明の情報に対して

When did James begat a wee baron?
Who begat a wee barin?
What did James beget in 1671?

という3つの質問がつけられていました。

何も本文を理解していませんがこの3つの質問の答えは分かるでしょう。

このように質問に答えられる=本文の内容を理解したにならないケースもあるということ。

そのためにも、発問はきちんと練る必要があることが理解できるかと思います。


さて、3コマ目は自分たちの教科書で同様の授業を作ってみようということになりました。

これについては個人的にはいつも行っている授業とほぼ同じだったためあまり学ぶことがおおくありませんでした。

どちらかというと他校の状況などの情報交換が中心の時間となりました。




授業例も分析もどれも現場の先生方にしっかり理解して欲しい良いものだったと思います。

だからこそ研修が英語で通されたのが残念でなりません。

特にリーディングの理論などは難しい用語が多数登場します。

本当により良いリーディング授業を現場に実践させたいのであれば、なぜあの分析以降も英語で通させたのか。

英語で研修を行うことが目的となってしまっている典型的なダメな例だと思います。

このように目的を見失った授業は多く見受けられますが、これだけの規模で行っている研修、どなたか気がつける人はいなかったのでしょうか。

何でもかんでも英語で行えば良いわけではありません。

目的をきちんと見定め、最大限の効果を生むための方法をきちんと考えて研修を行うべきです。

あれだけの大幅な予算を今回のような研修や、大量の教員の海外派遣などにあてている文科省はやはりお役人だなと思わされる瞬間でした。

繰り返しますが、授業あんはとても良いポイントが多数ありました。

それをどう伝えるのか、今後も続く研修なのできちんと考えて欲しいと思いました。


[PR]
by shun-sensei | 2017-02-25 10:42 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)

タイトルのネーミングはある研修会である先生がおっしゃっていた言い方です。

なぜそう呼ばれるかというと、各自治体からまずリーダーに選ばれた先生が中央研修という研修を受けます。

そのリーダーは各自治体に戻り、自分が受けた研修と同じ研修を自治体で一年間かけて行います。

その後、そのリーダーが行った研修を受けた人がまた別の先生方向けに研修を行い、、、とまるでねずみ講のように研修内容を伝え広げる方式を取っているためそのような呼び方をされたのだと思われます。

2020年までの数年間で何とか全教員に受講させたいという結果ありきの計画から始まったいかにも役人が考えそうな研修ですね。

しかし一番の問題点はその研修の中身です。

中身が充実した研修であれば、どんな方法でもなるべく多くの先生方に受講してほしいです。



しかし残念ながら今回も文科省の行う事業。

この研修の中身はすべてブリティッシュカウンシルという、英国の公的な文化交流機関(英会話教室やIELTSなどを行う)に丸投げしているという点が残念でなりません。

さて、その研修の中身を知ることができたので今回はリポートして、よりよい研修になるための提案を行いたいと思います。



研修は技能など別に複数日を用いて様々な授業案の紹介と分析を中心に行われました。

それぞれの研修の初めにはその研修の大まかな内容、狙いなどが紹介された上で行われます。

まずはスピーキングの研修について。

さてスピーキングの一時間目はあくまで高校1年生レベルの英会話活動。

席から立って、~をしたことのある人を探すためにどんどん質問をする、という活動。

いわゆるコミュニカティブな授業というとこのような授業がイメージされるのでしょうか。

かつてのオーラルコミュニケーションの教科書などで紹介されていそうな活動です。

この活動自体は非常にレベルの低い研修で行われそうな活動だったのですが、その後に行われたピラミッドディスカッションがなかなか興味深かったです。

今回のお題はWhat is the most difficult skill for our students in English?で、まずペアで話し合い、それを別のペアと共有し四人で話し合い、その後また別の4人グループと話し合い8人のグループで話し合い、そこで代表者を決めて発表するというものでした。

活動としてペアから4人、8人と広げる方法はいきなり4人などのグループで話し合わせるよりも一人一人が意見を持ち、話をせざるを得ない雰囲気を作れて面白いなと思いました。



活動としては面白かったのですが、肝心の議論の内容が英語で行わなければいけなかったため、せっかくの機会なのに議論が深まらないなと思いました。

とてももったいないですね、せっかく色々と議論を深めるチャンスなのに。


第二部では良いスピーキング活動の4つの要素が紹介されました。

一つ目はインフォメーションギャップ。

これはもう間違いないですね。

二つ目はタスク型であること。

スピーキングを行う目的がきちんとなければ生徒は話しません。

ただ「話してごらん」ではなく、何かを達成するには話をせざるを得ないような状態にすることが大切です。

三つめはモチベーション。

生徒が興味関心をもてるようなテーマか、生徒が楽しんで行うことができるテーマか。

そして四つ目がコントロールされたものか自由なものか。

どの程度教員が生徒の発話をコントロールするかは生徒の能力にもよるでしょう。

英語が苦手な生徒であればある程なるべう多くの指示を与え、コントロールされた活動が重要になります。

逆に英語力がついてきてからは、ある程度の自由度を与えることでより多くの思考と発話が行われるでしょう。



この4つの要素は我々がスピーキング活動を考える際に必ず考え考慮しなければならない要素でしょう。

それをまとめる良い機会になったと思います。




そして続いて、スピーキングにおいて正確性を重視するか、流暢さを重視するかの視点が与えられました。

それぞれ正確性を重視した活動と流暢さを重視した活動が紹介されました。

例えば正確性を重視した活動では、かなり発話はコントロールされ、教員が求めることを言えるかどうかが焦点になります。

例えば疑問文がきちんと言えるかを鍛えたければ、生徒に教員に次々と質問をして答えを見つけるような活動を行いながら、間違いを修正していくような活動が考えられるでしょう。


続けて流暢さを重視した活動として、ロールプレイを利用した活動を体験しました。

今回は担任の先生にプレゼントをコンビニで買うという設定で行います。

買う役の生徒は店員さん役の生徒に商品を紹介してもらう必要があります。

そのために、その担任の先生がどんな人なのかを店員さんに言わなければいけません。

店員さん役の生徒もその初回を受け、コンビニという制限の中で商品を紹介し、なぜその商品が良いかを説明しなければいけません。

そのロールプレイをペアで実施。


そしてその後会話文を元にスキットを作成して発表する活動は正確性重視か、流暢さを重視かという問題についてペアで話し合い。

また、クラスの中を深めるための研修案を考え発表できるというものが正確性重視か、流暢さを重視について同様に話し合い。

これらを経て、正確性と流暢さのバランスが大切なのだということを確認。



最後にスピーキング力を高める授業の流れを当てはめる活動を行いました。

まずインプットがあったあとに、初めの練習と初めのフィードバックを行います。

インプットとしては、例えばいくつかの活動で使える表現を繰り返し練習させるなどの方法が考えられます。

そして初めの練習は小さめのグループやペアなどの小規模な単位で行います。

また、その際机間巡視を行い、生徒の様子を細かく見て回ります。

いったん止めて、クラス全体に対してフィードバックを行います。

個人に指示を出すだけではなく、よくあるミスや、逆に参考にしてもらいたい良い例なども紹介しても良いかもしれません。

良くあるミスに対しては、正しい言い方を繰り返し言わせるなどの活動が考えられるでしょう。


続けて別のパートナーなどともう一度同じ活動を行わせます。

そして最後に改めてフィードバックを行うと良いでしょう。



さて、スピーキング活動というとどうしても人前に立ってスピーチのような方法が思いつく人もいると思います。

しかし実際の生活場面での会話のほとんどがプライベートで対面で行うものです。

この公型のスピーキングとプライベート型のスピーキンという視点ももつと良いだろう。




さて、スピーキングの指導という中々取り組みが行われていない分野について考えたりまとめたりする機会が得られ、とても有意義な研修となりました。

すべての研修が英語のみで行われたことに疑問を感じました。

肝心の議論を深めたい時や、考えをまとめる際に英語で日本人同士が行うことがとても足かせになっていました。

生徒役になり体験するときと教師として考えたり議論を行う時を区別せず英語で行うことが、はっきり言って非効率過ぎました。

何より講師の先生の英語力にも問題があり、なかなか講師の先生も苦しそうでした。

このように研修などを英語のみで行うのが好きな先生が一定数いらっしゃるようです。


今回もそのパターンなのか、単純にブリティッシュカウンシルが全てを企画して行っているからかは分かりません。

しかしせっかくの機会にとてももったいなさの残る研修のようでした。

多くの先生方がこのような研修を受けるのはとても心強いことです。

だから使用言語だけをもう一度きちんと考えて企画を考え直すとより良い研修になるのではないでしょうか。

[PR]
by shun-sensei | 2017-02-18 13:53 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)

ホテルミラコスタに宿泊する理由は人それぞれでしょう。


パークを楽しみながら部屋で休憩など行き来がしやすい点。
お部屋からパークの雰囲気を楽しんだり、ショーなどを鑑賞できる部屋もある点。

朝早く入園し、より有効にパークの乗り物を楽しめる点。

部屋内にもパーク内のような様々なデザインなどがほどこされており、一日中気持ちが夢の中にいられる点。

朝方に行われるショーの練習風景が見られる部屋がある点。

宿泊者用にリザーブされた枠でホテルレストランなどを予約しやすい点。

お持ち帰りできるアメニティの一部がかわいい。


などなどあげるとキリがないと思いますが、今回はある特殊な部屋の紹介をしたいと思います。


ホテルミラコスタの中でも特殊な部屋の1つがヴェネツィアサイドパラッツォパティオルーム。

全部で8部屋しかなく、パークにも面していませんが、また違ったゆっくりした雰囲気が味わえます。
d0153971_15574097.jpg

d0153971_15574115.jpg

隣の部屋との仕切りがこの植木鉢だけのお部屋でした。

椅子が2つあり、ゆっくり中庭でビールを楽しんだりも出来ます。

ミラコスタの窓はほんの少ししか開かない部屋がほとんどのため、この解放感はたまりません。
d0153971_15574246.jpg

d0153971_15574395.jpg

夏季のみ営業の室外プールに面しています。

この廊下をお散歩できるかなぁと思っていたのですが。
d0153971_15574419.jpg

残念ながらお庭のドアにはきっちりと鍵がつけられています。

ただ、部屋で過ごす時間が長い今回の滞在では、外の空気を吸いに出られるのはとてもよかったです。

また小さなお友達がちょうど歩き始めた時であったため、外に出て狭いところをウロチョロ楽しそうにしていました。



このお部屋のもう1つの特徴が天井の高さ。
d0153971_15574591.jpg
通常の部屋の1.5倍程度の高さでとても広々と感じられます。

d0153971_15574509.jpg

とても開放的なお部屋でした。




パークに面したお部屋でパークの雰囲気を存分に味わうのも良いですが、このような部屋でのんびり過ごすのもオススメです。
d0153971_15574610.jpg

この日はあいにくのお天気だったので、ゆっくりとジャグジーとサウナが楽しめるテルメヴェネツィアに数回行きました。

普通のヴェネツィアサイドより少し高めですが、小さな子どものいる方にはとてもオススメのお部屋です。

[PR]
by shun-sensei | 2017-02-11 15:41 | ディスニーやディズニーホテル | Trackback | Comments(0)

多くの学校で、教科書以外の教材を購入し授業で活用します。

中には教科書をほとんど使用せずに受験対策問題集ばかりを授業で使う先生もいるそうです。

それに対して、「教科書だけで大学受験は突破できる」というご意見や書籍や実践例をお見受けします。

今回は、授業で使用する教材に焦点を当て、入試にも対応できる英語力の効率の良い授業方法を考察したいと思います。

大学受験は教科書だけを使った指導で突破できるか。

これには前提条件の確認が必要となりますので、2つ確認したいと思います。



まず一つ目はここでいう大学受験を突破するというのはどのような状況でしょうか?

一般入試限定でしょうか、それとも推薦入試も含めていいのでしょうか。

一般入試限定だとして、大学受験のレベルはどの程度を想定しているでしょうか?

GMARCH合格で良いのか、それとも東大京大を含めた難関大学までを突破するとレベルでしょうか。

自分が基本的に入試と言う時は、東大京大早慶を含めたどんな入試でも突破できる力を指します。



続けて教科書を使った指導とはどのような指導でしょうか?

訳読で細かく一文一文解説するのでしょうか。

教科書を題材にコミュニケーション活動に重点を置いた授業を行うのでしょうか。

自分の場合は後者を指して言うことが多いですが、今回はどちらにも共通の課題を確認したいと思います。



さて、それでは前提条件を踏まえて改めて教科書のみを用いた指導で大学受験が突破できるか。

自分の意見としては「できない」と思います。

どんな指導方法を用いてどんな素晴らしい授業を行ったとしても、突破は「できない」というのが個人的な意見です。

先日も紹介した自分たちが見本としている素晴らしい先生と唯一意見が合わなかったのがこの問題です。

その先生は「教科書以外の教材を買わせない指導」で文字通り「大学受験を突破」させました。

それではその先生はどのような方法でそれを成し遂げたのでしょうか。



実はこの教科書だけ、のような言い方はとても語弊があります。

本当に教科書以外の英文を使わないのであれば、明らかに読む英文の量が不足しています。

どんなに一つ一つの文章の表現が定着したとしても、それでも不足しています。

また生徒自身も何回も何回も同じ英文を読み返し続けるという、知る、発見するという量も不足していると思いますし、何より生徒が飽きてしまうのではないでしょうか。

語彙の面においても、生きた英文の中でで会う回数が不足しており、辞書を徹底的に活用してくれれば補える部分もありますが、なかなかそれを生徒たちに期待するのも難しいでしょう。

また辞書はあくまで短文レベルの例文なので、やはり生きた表現とは言い切れないかと思います。




実は我々が見本にしていた先生は連日朝7時から23時近くまで学校で教材研究をするような先生でした。

1時間1時間の授業で使用する英語で過去に登場した表現や言語材料を巧みに盛り込み生徒のインプットを増やしていました。

各レッスン終了後には関連する生の英文を英字新聞、英語雑誌、などから引用して生徒に読ませていました。

アウトプット活動において使用させるような場合は、ネイティヴの先生と共同で関連英文を作成し読ませていました。

適宜必要に応じて授業外での講習なども行っていました。

生徒の書いてきた答案を次々と添削し、コメントし授業外においても徹底的に指導を行っていました。

宿題として、大学入試問題の優れた英文を冊子化し、配布後計画的に読ませたり取り組ませたりしていました。



このことを最近直接お話しする機会をいただき知りました。

安易にその先生を完全に真似をしていたら危なかったと思いました。

我々は授業の行い方などを中心に見本にしたものの、量の問題や文法の問題点については別教材を扱ったり講習を行っています。

もしもその先生の取り組みの上辺だけを真似して「教科書だけ」を使って、コミュニケーション活動などを中心にした授業「だけ」を行っていたら、おそらく大学入試は突破できません。



手をかけられる量、授業にこだわる時間、などは個人差があると思います。

だからこそきちんと指導の基本的な考えを理解し、自分で考えた指導方法を行う必要があるのだと思います。

安易な人のコピーは非常に危険かと思います。

本校も様々な経緯があり、ある学年が取り組んで結果を出した方法をベースに各学年が思う指導方法にアレンジして実践をしています。

やはり一部の先生の取り組みで気になるのが安易な真似、形だけの真似が多いのではないかということです。

もっと自分で入試問題を実際に解いて、生徒が達さなければならないレベルをまず教員自身が超えないと、、、。

指導方法の基礎基本、各活動の意義・意味を根本から理解し自分で納得してから実践しないと、、、。



根本的に理解をし、納得できないなら無理にやらない。

納得ができないなら堂々と別の方法を提案して実践する。

根本を理解するために研究会、研修会に参加をする。

結果が出ているので満足かもしれなけれど、その結果はどこで身につけた力の結果なのか。

教科書をただ終わらせる、宿題は付属のワークブック、で良いのでしょうか。





教科書だけを使った指導では受験は突破できません。

追加で様々な英文に出会わせる必要があります。

どこかで大学入試で実際に問われるレベル、能力を意識した授業を行う必要があります。

予備校に通わずとも十分に受験を突破することができる英語力をつけさせる。

そのためには我々教員も相当の努力を共にしていく必要があるのでしょう。





逆に安易に教材を買わせるだけで満足している先生も本当に大勢いると思います。

買わせて週末課題の名のもとに提出させ、チェックをし、平常点に加える。

結構多くの先生が、質問などをされ、初めてその教材の英文を読み始めます。

かなり詳しい解説はバラで配布することができ、しかし現実にはほとんどの生徒がそれに目を通しません。

英語のサイドリーダーと呼ばれるものでも同様の現象が起きます。

本来の多読とは、生徒自身が読みたい本を自由に選んで読む方法のはずなのに、なぜか全員が強制的に同じ本を買わされ、テスト範囲だからと読まされます。

多くの生徒が日本語訳を読んだり、さらにひどくなると大まかなあらすじを友人に聞いたりネットで情報を集めてテストに臨みます。





教材は買ってしまうと何かと楽です。

しかし吟味に吟味を重ねた上で、きちんと教員はそれに取り組む責任があると思います。

営業に来る出版社の方とのお話は勉強にはなりますが、やはり自分自身で様々な教材をじっくりと読み込むことも大切でしょう。




教科書だけでは大学入試は突破できないと思います。

しかしだからと言って、別にあれこれ教材を買わせたからといってそれでも解決策にはなりません。

きちんとゴールを見据え、基礎基本を理解し、納得をした指導を行う必要があります。



[PR]
by shun-sensei | 2017-02-04 10:02 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)