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隣の芝生は青く見える

母親と久しぶりに言い合いになってしまったことが最近ありました。

それの原因が自分の発した一言。

「別に都立の教員なんていつでも辞めてもいいと思っている」



正直、辞めてもいいかなぁと思う瞬間は多々あります。



異動のことを考えると私立に行きたいなと思います。

最近、マンションでも購入しようかと同居人と話すと、どこに住むかでまず迷います。

混んでる電車がどうしても我慢できない自分にとっては、これは死活問題です。

その度に異動がない私立のことを考える自分がいます。


都立の方針のゆるさ、というか、一貫性の無さ、にイライラした時にもたまに考えます。

一生懸命「生徒の進路希望の実現」に向けて努力している最中に、「そんなのどうでもいいんだよ。どうなったって彼らにはいい経験になるんだから」と言われたりした瞬間です。

あるいは校長の経営方針に対して、ガンガン否定したり無視したりする先生方を見たときにも思います。



でも、間違いなく私立の方が大変で忙しいでしょう。

数字に対するプレッシャーはそのまま本当に仕事を失うかもしれないというレベルのプレッシャーに。

人件費を考えたときに専任一人あたりの仕事量は間違いなく大幅アップ(だから私立は講師だらけ)。

保護者の要望は当然学費を払っている分大幅アップ。

いつ学校自体がなくなるかもわからない。

たまたま主任の先生と合わないと、それからずっと学校を変えない限りずっとその合わない先生のもとでやらなければいけない。

自分独自のやり方は自分が主任にならない限り実現は難しい。



やっぱり公立はいいですね。








最近仕事に追われてまったく英語の勉強の時間が作れていません。

もちろん仕事に関連した研修を通じてや、日々の教材研究の延長で、の勉強をしています。

でも、現在毎日の仕事と日々の教材研究とプライベートで毎日タイムアップというのが現状です。

そこでふと考える前職の頃との比較。




あのころはもっと授業に満足していたよなぁ。

日々最新の問題を解いたり、研究が出来ていたよなぁ。

さらに仕事以外で勉強する余裕があったわけだし

(自分は教員免許取得のために通信の大学と、教員採用試験の勉強両方を同時進行でやっていた)

前職の塾講師とか予備校講師になればもっともっと勉強に打ち込んで満足のいく仕事ができるのかもなぁ。



前職の頃の方が授業準備にたくさんの時間が割けました。

当然授業をやっていての満足感も、成長感も大きかったです。

もちろん授業以外の相談や保護者との面談など事務仕事も多かったです。

でも現在のそれと比べるとはるかに少なく、例えば印刷とか教材の折り込みとか、いわゆる単純作業はありませんでした。

また、授業関係以外の仕事が全くありませんでした。

だから教員よりはるかに多くの授業時間数を抱えても、それでもまだ余裕がありました。



出勤時間も専任講師の自分たちは16:20~が原則。

実際には秋~春は午前から行く日もありましたが。

社員の方々も13時出勤が原則。

つまり労働時間が12時間を超えることは物理的に難しい(終電があるので)。

夏期講習や冬期講習などでは一日10時間授業とか鬼のようなスケジュールもありました。

でも、それも一時的なもの。



いわゆる通勤ラッシュとは必ず時間帯がズレるのも魅力です。



きちんと人気が得られれば時給1~2万円だから・・・。




そんなことを考えながら、ある予備校講師になり立て(10年以内)の方が書いているブログを発見。

検索キーワードは「予備校講師 採用」だったかな。



読み込んでいくと大変さが伝わってきます。

同時に愚痴が懐かしく思えます。

「世間では休日なのがうらやましい。我々には祝日は関係ありません」

自分的には、そういえばそうだったなぁと思い出させられる場面です。


そして読んでいると、予備校講師の場合は校舎間の異動も激しく、満員電車に乗ることや電車が止まる確率も高いことが分かり。







そこでタイトルに至ります。

間違いなく今の立場は何より恵まれた現場だと思います。

もっともっと仕事のやり方や自分の時間の使い方を調整するしかない。

確かに目の前の生徒たちに全力で、という方針は大切。

でもそれで質の低い授業が増えてしまっては本末転倒。

質を維持するためにはガンガン補習をすればいいというものでもない。



生徒たちに言っている通り、毎日毎日の自分の時間の使い方を見つめ直し。

どこに時間が作れるかを振り返る。

そんな単純なことをもう一度やろう。




心のバランスが崩れたのも、この現場だったからではない。

たまたま洞窟などが引き金になっただけ。

あるいは1年目にまだ現場のやり方に慣れずに不毛なストレスを抱えていたのかもしれない。



生徒の成長のためになんでもできる。

彼らの進路実現のためにいくらでも時間をかけられる。

それだけを考えて仕事ができる。

そんな環境、なかなかないでしょう。



冬期講習の申し込みを勧めなくていい。

採用試験とか他のことを考えなくていい。

実績とか余計なことを考えなくていい。




現在の置かれている環境に改めて感謝しましょう。


そして余計なプレッシャーや見栄などは捨てて、一人一人の生徒の喜ぶ顔だけを考えよう。




自分ができる範囲でのサポートをすれば十分。




確かに恐ろしく仕事の偏りがあるのに、それがまったく評価や給料と比例はしません。

理不尽な我慢を強いられる場面や非常識な先生も大勢います(ここは本当に生徒たちにとって悲惨なところです)。

公立はみんな個人プレーなので、仕事に無駄が多く不毛な会議というか意見がまとまらない会議ばかり(言いたい人が言ってすっきりするだけなのでは・・・)。

授業に対しての向上心はないのにプライドは高い人が多い。

不必要な制限や書類作成などがお役所から与えられている。



などなどあげればきりがありません。



でも付き合い方さえ分かってしまえば乗り越えられるものばかりです。



だいぶ見つめ直すいい機会になっています。



お母様。きちんと定年まで都立で頑張るので安心してください、
by shun-sensei | 2013-02-14 01:00 | 職場関係