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教員の人間関係は大変 2

自分の中で大きなテーマであるストレス管理。

以前も書きましたが、とにかく健康がなにより大切だと思っています。

そのために運動や飲酒を控えることはもちろんですが、何よりストレスを感じ過ぎないことが大切だと思います。


そこで、最近は自分自身の思考回路をできる限り客観的に分析しています。

いつも身近で指導してくれている村田先生をはじめ、たくさんの先輩方に話を聞いています。



自分の場合大きく分けると3つのポイントがあると思います。


まず一つ目が、生徒に対して気持ちが入りすぎると、自分の思い通りにいかないことに対してストレスを感じることがあります。

特に今回の担任生活では、彼らのためにしてあげたいことと、今までのやり方に対するギャップから反対をされたりした時に感じたものです。


例えば
3年生の学年末の特別時間割、
年末年始の特別補習、
部活動終了後の18時からの補習、
全員受験の模擬試験の回数を増やすこと、
希望者向けの校内実施の模擬試験の回数を増やすこと、
自習のために19時まで交代で有志の先生が居残りをすること、
追加での副教材の購入、
予備校の担当者を招いての出願指導会の実施、などなど(思い出せません)。

実際に通った案もあれば、妥協点を見つけて実施した案もあれば、逆に却下で終わった案もありました。

妥協点を見つけた案の場合は、効果を薄めて実施する上に、さらにこちらの負担がかなり増えて実施するという結果になりました。

そしてすべての案に対して、学年の特定の先生を中心に反対をされ、その後調整をしました。


ちなみに反対されて却下された案であっても、下の学年では学年主任の一言で通っていたりするので、決して自分の案が異常な訳ではありません。

また、前の学年などで前例があれば、かなり案としては通りやすかったです。




さて、それに対して学んだこと。

とにかく事前の根回しなどは大切で、会議に出す前にどのような作戦でどのような人たちをどう取り込んでから出すかがとても大切。

また、特に女性は一度こじらせてしまうと、感情的に何でも反対、となってしまうこともあるので注意が必要である。

また、押すだけでなく、引いて、寝かせてなどが自分は苦手なので、肩の力を抜いて取り組むことが必要。

そして、何が何でも100%実現しようと思わないこと。ちょっとくらいやれなくてもそんな世界が終わるわけじゃないんだから。





特に本校の場合は、まだまだ仕組みは固まっておらず、昔ながらの都立高校らしく、学年ごとにやり方が異なります。

それなので、逆に学年団の方針として提示されれば反対する先生はほとんどおらず、実行できます。

自分の場合、そこでベテラン担任団の中で、ある2名の先生の信頼を得られなかったことが大きな問題点だったのでしょう。

他の4名の方々は賛成はしてくれても、猛反対する1名+少し反対の1名に対して援護してくれるほどの賛成ではないケースが多かったです。




二つ目が仕事の分担の大きな偏りに対してです。

自分に対しては決してふりかかっては来ないことです(無意識でそういう対応をしてしまいます)。

しかし他の先生がその状態になっていることが許せなくなってしまいます。

その加害者がまた、英語科に多いのです。




今まで15名くらいの英語科の先生(女)と仕事をしてきましたが、多くの先生に同じ傾向があります。

まず、自分自身の守備範囲をかなり狭く定めます。それを広げることは基本的にはしません。

半分くらいの方々は大体全体の教員の平均的な広さに守備範囲を設定します。

そして残り半分くらいの方々は、明らかに普通の先生の半分くらいの広さに守備範囲を設定します。

そしてその守備範囲内の仕事に対しては、かなりきっちりと念入りに行います。

しかしその守備範囲外の仕事に対しえては、基本的にどんなに目の前で困っている人がいても手伝いません。


分掌によっては、その守備範囲をきちんと割り振らないままその場その場で仕事を割り振るところがあります。

そのため、ますます守備範囲の狭い先生たちは仕事をせず、頼まれやすい先生がどんどん仕事を押し付けられていくのです。

その現実が見えない人間であれば楽なのでしょうが、ついつい目に入ってしまうのです。

一部の先生が明らかにオーバーワークの中、隣の席で暇そうに書類の整理ばかりしている先生や、休暇ばかり取っている先生、授業の準備ばかりしている先生。

そういうのに気がつかないでいられたらどんなに楽なんだろうと思います。

また、気がついても自分とは関係ないんだしいいやぁ、と思えたらどんなに楽だろうと思いまず。


また、その守備範囲の狭い先生が

「自分は家庭があるので、土日の部活動での出勤は絶対に無理なの。男性でできる先生がやればいい。」

「本当○○先生は仕事が遅いのね。机上整理もできないで。」

「英語科は教材研究が大変だから、分掌の仕事なんて無理でしょう。」

「主任の○○先生は主任ってだけで授業時間の軽減があってうらやましいわ。」

なんて言っているのを聞くと、本当に殴りたくなってしまいます。

もちろんそんなことはせず、基本的にその○○先生のサポートをできる範囲で行うようにしています。



さて、そんな状況にもだんだん慣れてきているのですが、それでも現在大きなストレスの原因はこの仕事の偏りの問題です。

その背景にある自分の心理とはなんなのでしょうか?

変な正義感なのでしょうか?

その○○先生がかわいそうと思う気持ちなのでしょうか?

おそらく前者なのだと思います。

「同じ給料をもらっているのに、ずるい!!」

「お前みたいな先生がいるから、負担のバランスが一気に崩れ、仕事がうまく進まなくなるんだ!!」

「お前のせいで、うちの大切な友達の帰宅が21時を過ぎて、外食ばかりの日々なんだぞ!!」

そんな変な正義感が一番の原因なのだと思います(最後のは違いますね)。



対策としては、その変な正義感を客観的に見つめ、治らないものは治らないと受け入れ、できる範囲での援助を行うことでしょう。

また、村田先生によると、もっともっと進学に力を入れている学校だとやらない先生などいられないような状況らしいです。

自分の仕事をいつも隣で見ていただいたのですが、大体自分くらいの仕事量をする先生、そしてそれをはるかに超える先生ばかりがいて、当然雑談する暇もない感じの状況らしいです。

それなので、そのような学校に異動をすることを目標に頑張ることが一つの対策になるのかもしれませんね。

まぁもちろんその分仕事量やプレッシャーは格段に大きくなるのでしょうが、現在のようなねじ曲がったストレスを感じるよりは健康的なのかなぁと思います。




そして三つめが生徒が被害者になっているケースです。

これまた本校ではかなり日常的に見られます。

一番最近感じた例が、1,2年生の模擬試験の日でしょうか。

まず、朝から放送が繰り返し流れていました。

「本日は模擬試験なので、自分の机の中を空にして、早く模擬試験の座席表に着席しなさい。」

何気ない放送だと思うのですが、この放送をイライラしながらしている新人ちゃんを見るとため息が出てきます。

基本的に机の中を空にする作業は前日までに各担任が指導し、確認するべき仕事です。

それを、模擬試験なんだから空にしていてあたりまえなのにやってないと怒るのは筋違いでしょう。

また、その日は模擬試験の実施時間がすべて間違ったまま実施されてしまい、後にこれまた放送で
「希望者は追加の時間解いていいので申し出ること」の一言で済まされてしまいました。

ちなみに模擬試験の時間は担当者である新人ちゃんのみが知りえた情報で、なかなか時間割を作成した先生も当日の実施の担当者も気がつくことができませんでした。


そして補足ですが、その日の夕方には、「あ、模擬試験の申込期限過ぎていた!!あぁ、どうしよう」と模試の会社に電話をしていました。



さて、上記の例のように、教員の不手際によって生徒が被害を受けていると感じるケースはほぼ毎日起こります。

それを見るたびにとても悲しい気持ちになります。

多少の不利益くらいなら慣れてきたのですが、担任の不手際が原因で生徒が怒られてしまっているときは今でも悲しい気持ちになります。





また、ここでさらなる問題がひそんでいます。

それは教育観の違いから、自分にとっては「生徒が被害者」と思ってしまうケースもあることです。




例えば、生徒はこれくらい我慢するべき、という考え方と、もっと延び延びとやらせてやりたいという考え方。

ダメなものはとにかくダメ、一度犯した過ちはすぐに指導すべき、という考え方と、自分達にきちんと考えさせて、たとえ過ちを犯してもまずは言い分を聞いてあげる。



当然こういう書き方をすると、後者が理想の教育と思われるでしょうが、それは後者が自分のスタンスだからです。


言い換えるとこうなります。

生徒にきちんとルールの大切さを教え込むことが大切、という考え方と、適当にしか指導をしない考え方。

ゼロトレランスを徹底して行う、という考え方と、指導を放棄し生徒の言い訳ばかりを聞いてかばう。


逆の立場から見るとこうなるのかなぁ。


本校の場合特に、進学校から来る先生はほとんどいなくて、多くの先生がもっと生活指導が大変な学校から来ます。

それなので、結構本気で前者のような考え方をしている先生が多いです。




そういう場面などを見ると悲しい気持ちになることが多いです。

でも、きっとどちらが正解と言うことはないのだと思います。

あくまで教育観の違いなのだと思います。


また教員も人間なのだからそりゃミスはします。

それを暖かい目で見守れるおおらかな心を持ちたいですね。



ということで、大きく分けて3つのストレスを取り上げました。

どれも些細なことですね、こうやって改めて書くと。

でも、自分はこんな些細なことに対して敏感に反応してしまうのです。



10年後くらいの自分はこのような事態に対してはどのように対応しているのでしょうかね。

幸いにして、生徒や保護者でストレスを感じることはほとんどありませんでした。

あるのは職場の人間関係ばかりです。

うまく付き合って、ストレスレスな毎日を目指したいと思います!!
by shun-sensei | 2014-02-03 08:20 | 職場関係