2015年 02月 22日
やっと入試改革が進みます文科省は高校現場に変われ変われ、という前からこのようなことをしていれば高校現場も変わらざるを得なかっただろうにと思います。
詳しくはこちらの毎日新聞の記事を読んでください
文科省の目的は入試改革だけでなくもっともっと大規模なものなのでしょうが、大学入試の指導を行う教員にとっては特にこの点に絞って書きたいと思います。
以下はベネッセの研究会で聞いたざっくりとした説明です。
今までも外部試験の活用ができる入試は存在したが、それはあくまで一部のごくわずかな定員であった。
しかしスーパーグローバル大学創生支援というプログラムを通じて、大規模な補助金を出すことになった。
その指定を受けるには外部試験や多面的選択についてどれくらいの割合で一般入試以外の枠の割合が問われる。
これにより、一般入試以外の入試の定員の割合が大幅に増えることが予想される。
また従来では中教審が長々と会議を行い提言を行っていたため、時間がかかる割には実現性が低かった。
しかし今回は首相の諮問機関が直接行っているため、スピード感をもって進むことが予想される。
今回のプログラムは安倍政権の経済再生の一環であるため、かなり本気で実現がされることが予想される。
以上
説明会のメモより
(聞き違いなどもあり得ます、ごめんなさい)
今、直接日本学術振興会のHPの中のスーパーグローバル大学支援のページに行き、各大学の提出した構想調書をざっと見てみました。
以下が入試の全定員に対して外部試験を用いた定員の割合の各大学が提示した数値です。
TOEFL等外部試験を活用した学部入試の全定員に対して占める割合(パーセント)
①平成25年度 ②平成28年度 ③平成31年度 ④平成35年度
東京大学
①1.3②4.8③6.5④8.1
京都大学
①1.4②1.7③1.7④1.7
東工大
①0②0③1.9④2.8
筑波大学
①28.5②30.8③100④100
慶応大学
①9.4②10.7③10.7④10.7
早稲田大学
①4.4②9.8③21.7④40
上智大学
①24.5②43.0③50.1④57.4
明治大学
①0②2.2③7.4④11.9
東洋大学
①7.9②10.0③12.0④15.0
とりあえず自分の勤務校の生徒たちが受験する可能性のある大学だけ取り出してみました。
筑波の100パーセントや東工大や京大の1~2パーセントの違いが面白いですね。
しかしこのように外部試験を用いた入試はさらに拡大することは確実で、各学校も予備校も今後外部試験への対策に取り組む必要が出てくるのでしょう。
この調書自体読んでいると面白いというかワクワクしますね。
本当にこんなに多くの外国人の教員が日本に来てくれるのでしょうか?
また事務職の求められる英語力もとても興味深いです。
安倍首相の教育政策は色々疑問点もありますが、実行力などの面ではとても評価できると思います。
現場は大いに混乱することが多いですが、それくらいの強引さがないといつまでも日本の教育界は変われないと思います。
これで環境はこれから整っていくと思います。
4技能を用いた入試がどんどん拡大する以上、高校の授業も4技能を伸ばす授業へと変更していけるでしょう。
京大や東工大志望者に向けては特別に講座を用意することで対応できるでしょうか。
願わくばすべての大学が筑波を目指してほしい気もしますが、それは10年後に筑波に入学する学生と大学がどのような結果を出すかにもかかっているのだと思います。
この調書が単なる調書ではなく、絶対に実現しなければいけないもの!!となるような縛りは用意されているのでしょうか?(予算返金などのペナルティで)
今後もどんどん改革が進むことを願っています。