2017年 03月 25日
語彙指導について考察するー英語教育推進リーダー研修を通じてー文科省から悉皆研修とされている英語教育推進リーダー研修。
技能別の研修を紹介し、良い点と課題を毎回まとめています(課題はほぼ毎回おなじものですが・・・)。
ところで色々な先生から聞こえてくるのがこの研修の中身自体についての不満の声です。
あのような授業では生徒に力がつくわけがない、どのように大学受験を突破させる力をつけるのか、などです。
今まで書いてきた通り、私は研修の中身や指導方法に関しては一部大賛成の部分もあり、そこに関しては他の先生方とは意見が異なります。
ただやはりその伝え方が原因で真の研修の意味が伝わっていなくて残念だなという思いが強まるばかりです。
今回は語彙指導がテーマです。
1単位分のみでしたので、若干消化不良感はありますが確認をしたいと思います。
研修の導入は自分たち自身が語彙を覚えるのにどのような方法を行っているかをペアで話し合いました。
個人的には語彙を取り出して覚えようとしても覚えられない経験ばかりなので、やはり生きた英文で実際に使用されているのを何回も出会う以外の方法はないのかなと思っ
ています。
今回の研修では実際にいくつかの語彙アクティビティを行い、それぞれを体験し、生徒の気持ちを理解することも目的の一つのようです。
英単語、それぞれの発音記号と日本語の意味、そして例文をそれぞれ2つずつ紹介した8枚のスライドを見ました。
まず一つ目のアクティビティは書いて覚えるです。
一定時間与えられ、書いて覚えようとしてみましたが、それはまぁ覚えられませんでした。
脳みそが固まりつつある年齢の教員集団、皆さん苦しんでいるようでした。
続けて、それをグルーピングしてみました。
ポジティブな意味の単語、ネガティブな意味の単語、そしてニュートラルな意味の単語の3種類に分けることで若干ですが、語彙が入ってきやすくなりましたが、やはりお
じさんにとってはそれでもまだまだ覚えきれません。
続けてビジュアル化するという課題で、実際にその単語が使用された状況をイメージし、絵で描いてみました。
絵自体から意味はすぐにつながるのですが、やはり単語は入ってきませんでした。
また自分は個性的な絵を描くので、ペアの人は自分の絵を理解することが大変なようでした。
続けてマインドマッピング。関連する語をどんどん書いて繋げていきます。
個人的には論外な方法で何の意味も感じられませんでした。
続けて、それを使用した例文を考えて書いてみました。
これは生徒に課すとフィードバックが大変だなと思われましたが、教員としては辞書やネット検索も用いれば有効な手段に感じられました。
生徒も同様の辞書検索ができるようになると良いのでしょうね。
最後には今回登場した複数の語を使用した短めのお話を書くという課題が与えられました。
この研修では語彙を覚えることの難しさを実際に体験し、生徒に今後課すべき課題について考察をすることができました。
個人的にはやはり語彙を取り出して指導することに反対だなと思いました。
学ばせたい語彙は何度も出会わせてあげるのが我々の仕事かなと思いました。
そしてその出会うというのも生きた英文の中で出会わせることが大切だと思います。
そのためにも生徒が能動的に読みたくなるようなリーディング素材と課題を準備してあげることが大切になります。
生徒自身の中で整理整頓させるために語彙集を持たせることも良いと思いますが、それを語彙だけ取り出してテストなどを行うことには反対です。