その大きな理由は自分の守備範囲を狭めているからだと思います。
本校は実はここ数年大幅な教員の入れ替えと様々な改革が進行中です。
自分も初めの頃はその改革にかなりかかわっていたのですが、最近は距離を置くようにしています。
そして目の前の高2の生徒のことだけを考え、その範囲の中で仕事を行うようにしています。
そうすると、聞こえてくる様々な対立やいら立ちはあっても、不思議と完全なる平和な毎日に変わりました。
これまでいかに学校全体のこと、学校の未来のことまで考えていたんだろうと逆に今のような立場になると思います。
しかし、これがある意味とても居心地が良く、また何より目の前の生徒に集中ができてとてもやりやすいです。
熱意がなくなったわけではありません。一種の諦めというものに近いのかもしれません。
いったん自分の考える好転に向かっていた矢先、トップが変わりすべて振り出しに戻る経験が自分を変えたのだと思います。
初めのうちはもがき、戦おうとした時期もありましたが、それが現在のように落ち着きました。
一つひとつ目の前の仕事をこなし、目の前の自分が担当する学年の生徒に理想的な教育環境を整える。
それだけで精一杯という状況です。
前任校でのことを改めて思いだす機会もありました。
本当に色々なことをやっていたなぁとしみじみと思い出しました。
長年行っていた手作りのキャリア教育の講演会を自分が廃止に追い込みました。
費用対効果等を考え、業者の効率的な利用に変更をしたのですが、あれを聞いた一部の先生方は本当にさみしかったでしょうね。
模擬試験の校内実施回数を増やし、英検を校内実施しました。
夏期講習や冬期講習など、あまり盛んではなかったものをどんどん推進しました。
それ以外にも本当に4年間で色々な人と対立しながら色々とかき回したなと思います。
そんな前任校の記念誌に寄稿しましたが、その記事についても色々後から訂正依頼が来て、都立の頃の気持ちを思い出しました。
結局次々と面白かった部分が書き換えられ、出来上がった文章はただのつまらない報告のようなものに・・・都立高校の頃感じたいら立ちを思い出す機会になりました。
最近思うのが、都立高校等で定められているルールの数々と現実の乖離。
例えば生徒とメールアドレス等を交換することは禁止されています。
一部の不適格教員が原因で定められたルールですが、ほとんどの部活動の顧問はこのことを守っていません。
部活動の連絡に生徒とのメール交換は不可欠です。
細かい相談、練習メニュー、天気等により直前に連絡をする必要性など、今時メールなしで生徒と細かい連絡を取ることは不可能です。
部活動の連絡網を作成しと言われ、作成したところで多くの家庭が固定電話がなく、保護者の活動時間も様々なため機能しません。
しかし、上からは携帯で生徒と個別に連絡をとることは禁止行為とされています。
やむを得ず送る場合は事前に管理職の許可を取り、管理職にもその文面を送ることが義務付けられています。
私も都立高校時代はこのルールは破っていました。
生徒とスタメンを相談したり、各試合の反省を送らせたり、現代の状況に合った方法で部活動の仕事の負担を最小限にしていました。
担任としてもクラスへの連絡事項用にクラスライングループを使用すると、とても便利です。
時代の流れを無視した、何か事故があった時に自分たちを守るための非現実的なルールは多数存在しました。
現在の仕事に向かうスタンスは自分ではちょうどよいバランスかなと思います。
困った状況や困った人がいればいつでも補助で入る余裕があります。
問題がなければ早く帰って家族と過ごします。
都立の頃から比べると1.5倍くらいの仕事量でしょうか。
普通の都立高校の一般的な先生の仕事量と比べると3倍くらいでしょうか。
本校の中では一般的な仕事量かと思いますが、要所要所で自分で考え動けるからか管理職からはいつも一定の評価をいただいています。
学校外の仕事もある程度いただけています。
その準備など大変な面もありますが、自分自身楽しんで行っていることなので文句は言えません。
もっともっと活躍の場面を増やして、大きな仕事を依頼されるよう今後も頑張りたいと思います。
皆さん可能な限りゆっくりとお過ごしください。
ちなみに今回は自分で予約を取りましたが(前回は特別なルートでした)、意外にキャンセルが続出するものなんですね。
思い立ったのが宿泊二ヶ月前くらい。
この段階でトスカーナビューをまず押さえました。
しかしマメに公式サイトを見ているとこれがヴェネツィアビュー、ハーバーピアッツァビュー、ハーバービューとどんどんキャンセル拾いができました。
いかにみなさんとりあえず押さえているんだなぁと思わされたり、旅行会社やバケーションパッケージようなのかなぁと思ったり。
さてここまではサイトでどうにかなりましたが、この時はここからは電話でしか予約ができませんでした。(今は違いますね)
ひたすら電話をかけ断られる日々を繰り返していると、ある時前回と同じテラスルームピアッツァビューが押さえられました。
友達には内緒で行っていたため涙が出るほど嬉しかったです。
そしてその後もしばらくかけ続けました。
1日10回くらいでしょうか。
仕事の休憩時間開始時、途中、終わりなど、とにかくかけまくる日々。
この時ほど学校が休憩を1日2回に分けてくれていることを感謝したことはなかったです。
そしてある日の勤務時間後、ついにテラスルームハーバービューが予約できました。
信じられない気持ちと、さらにハーバーグランドビューへの欲が出たのもののこのあとは予約はできず、本日はハーバービューの報告をしたいと思います。
ハーバービューは遮るものもなく、さらに景色は素晴らしい。
出来れば花火の見える側をと思っていましたが、前回の部屋の並びの部屋。
前回以上に隣が丸見えです。
さて今回は改装後だったのでインテリアなどに変更がありました。
少し豪華になった感じですね。
前回撮っていないバスルームなど。
テラスルームのお風呂にはジェットバスが付いています。
お茶などはこの時は通常の部屋と変わらず。
ショーも遮るものがなく贅沢です。
ビールのおつまみに最適。
この年は念願のテラスで朝食を。
気持ち良かったです。
鳥とは戦いました。
さて運次第ですが、公開前のショーの練習風景が見られることも。
数回の練習後には実際の衣装で通しのリハーサルが行われていました。
めっちゃ得した気分でした。
シェフミッキーを含めたレストランの優先予約など、本当に泊まるたびにハマっていきます。
授業準備等に関して、教科間の差は必ず存在すると思います。
自分の経験上授業準備自体に比較的余裕があるのが数学と社会でしょうか。
数学はコツをつかみ経験を積むと授業準備がほぼなくてもかなり良い授業ができている先生もいます。
もちろんそれ以上にこだわり抜き、毎年授業準備をさらに綿密に行うことも大切なのでしょうが、実際にはそうではなくとも生徒からの評判も良く教員が見ても素晴らしいものの準備時間はほぼゼロという先生を何人か見てきました。
その分質問の対応時間や提出された課題を山積みにされていることが多いのが数学科の先生の私の勝手な印象です。
社会は歴史系や地理系などは常に教材の使いまわしというかブラッシュアップが可能なため、教材準備を効率良くされている方が多いと思います。
しかしながら社会の先生方は生徒からの提出物をじっくり見て丁寧なコメントをされたり、常により良い授業つくりに向けて研鑽されている先生が多い印象です。
そんな中英語はというと、肝心の英文自体が常に変化するのでいつも授業準備は一から行う感覚が強いです。
実際そのことをもって「英語科は教材研究が大変だから、分掌の仕事は無理、他教科の先生たちでやるべき」とおっしゃる先生は前任校には多数いらっしゃいました。
それぞれの教科を担当したことがある経験から思うのが、その先生の言葉は一部正しいですが、基本は間違っています。
また、ほとんどすべての数学と社会の先生は、英語科教員の「教材研究が大変だから」という言葉に反発をされます。
数学も、社会も、教材研究は常に行っていて大変だ、変わらない、と。
実際は「数学と社会の授業は手を抜こうと思えばいくらでも抜ける。毎年同じ授業を行っても授業が成立するから。でも実際にそんな先生は一部であり、ほとんどの先生が常に教材研究を行い、毎年授業をブラッシュアップされている」なのだと思います。
逆に英語に関しては、「サボって楽をしようと思っても、英文自体が変わるので、最低限教材研究が義務付けられるのが英語である。」という風に、最低ラインが他教科よりは高めということだと思います。
どちらの教科であっても上限は無限大のため、いくらでも授業にはこだわることができます。
しかし最低ライン、準備の下限は確かに英語は他教科よりも少し高いのかもしれません。
教員の仕事は常に計画的に優先順位をつけて行う必要があります。
授業の空き時間や放課後の時間をどのように活用して仕事をこなしていくかはまさにタイムマネジメントが求められる課題でしょう。
目の前の仕事に追われるばかりでは常に生徒対応等に追われ、会議や部活動の指導も含めると実質エンドレスな仕事量を遅い時間までこなすことになってしまいます。
GWや夏休み、冬休みなどの時期は授業がない分早い帰宅が期待できますが、そこでまたのんびりして学期が始まるとまた自転車操業という先生もよく見受けられます。
同様でテスト期間中や土曜日など比較的時間がある時期に同様にここぞとばかりにのんびりして、後日また忙しさに追われている先生も見受けられます。
目の前のやらなければいけないこと、にばかり追われていては良質の仕事はできません。
すぐにやらなければいけない訳ではないが、やったほうが良い様々な仕事をなるべく多く行うことで常に仕事の貯金のようなものを作っていけるかはとても大切なことかと思います。
目の前の仕事に忙殺されている先生は
1.長期的なスパンで計画的な仕事の実践
2.仕事の効率化
などに取り組まれることが大切なのかもしれません。
まずは英作文から。
一橋大学の自由英作文はここ数年かなり変更が多いです。
2000年ころから120~150語の本格的な自由英作文を課していて、かなり難しいテーマを出していたころもありました。
3問から選択なので、受験生は難しいテーマを避けて書けばいいだけなのですが、大学側の求める力の一つの目安としてやはり出題が印象的でした。
しかし準備された答案に当てはめられるのを嫌うのが東大と一橋大であり、どちらも準備した英文を書くのは不可能な出題となっている。
一橋大は昨年は絵を見てそれを描写するというもの。
評価は内容面に関してはおそらく行われておらず、あくまで英語表現面での評価だろう。
今年度はさらに特殊な出題で、しかも手紙を書くという形式。
受験生が一番選んだのが1のテーマで、3のテーマがそれに続きます。
はっきりと武富先生は「もうお手上げ」とおっしゃっていました。
一瞬その言葉の意味を理解できなかったのですが、先生はおそらく事前に準備をするような指導をイメージされているようで、それに関して「もうお手上げ」とのことのようでした。
センテンス単位でのインプットを行うトレーニングが必要とのことで、外大の要約パターンや東大が2016年に出題した続きを書かせるパターンを紹介されていました。
議論型から創作型へ明らかにシフトしているので、できる指導は限られてくるのかもしれません。
最後にリスニングです。
恥ずかしながらなかなかリスニング問題まで研究はできていませんでしたが、今回音声のイメージを聞かせていただけました。
まず一橋大のリスニングはディクテーションに近いのが特徴です。
3問の出題に対して3回も英文は読まれるので、いかに聞き取ってそれを書けるかが勝負のよう。
スピードはかなりゆっくりで、本校の生徒ならかなり高得点が取れるだろうなと思いました。
なお、今春はちょっとしたミスが大学側からあり、少し貴重なものが見えたようです。
とても参考になる情報をいただけました。
なお、ディクテーションに近いので、リスニング力だけでなく、スペルや文法力も見ているのでしょう。
大問と大問の間は1分程度の間があるので、そこで答案を完成させる必要性があります。
なお、聞くだけが通用するのはセンターレベルであり、この大学のレベルになると、聞きながらあれこれを行うような力が大切とのこと。
センター第4問Bをアレンジすると良い練習問題が作れるとのことでした。
さて、ライティングに関しては指導の根本的な考え方の違いを実感させられました。
短期で結果を出すために、出される表現を準備するような対策を考える予備校に対して、学校ではやはりどんな場面であってもどんな内容でも英語で書ける力の養成を目指します。
そんな学校からすると近年の一橋大の英作文の出題は取り組みやすいと思います。
日常で生徒が出会うであろう英作文を出題してくれていて、とても指導がしやすいなと思いました。
またリスニングはあまり感心しない出題方式です。
実際の場面で求められるよりもはるかに細かいところにこだわった出題も多いですし、なによりも同じ音声を3回も聞くという場面は中々実際にはないと思います。
ライティングに引き続きリスニングもよりauthenticな出題に近づくことを願っております。
ここ2年、かなり取り組みやすくなった一橋大英語。
この流れを是非続けてさらに推進して欲しいと思います。
50分×2の時間を通じ、駿台予備学校の武富先生からの分析を聞いてきました。
まず読解からです。
和訳問題が減少し、説明問題が増えています。
内容理解を主眼としており、英文全体をきちんと読んでいるか、パラグラフ全体を読んでいるかを試すような出題が多いのが特徴でしょうか。
生徒の再現答案を見ていても、そこがかなり差が出ているところだそうです。
もちろん日本語の表現力も重要になってきます。
今春の問題の大問1の(3)を使い、実際に説明をされていました。
Yetを中心に逆説の展開をまとめれば良く、今回は生徒のできも良かったようです。
外した一部の生徒は下線部のパラグラフのみをまとめている子や、paradoxになっていない子ですが、このような典型的なパラグラフ構成をきちんと読み切れないのは厳しいとのこと。
展開としてのgeneral→specificな流れをきちんと理解することが大切である。
ここでこのgeneral statementとpassive statementについて解説するのに使われる英文を紹介してくださいました。
ライティングの典型的な展開としても紹介されるそうです。
続けて昨年度の大問1の(1)、2015年の大問(1)を紹介され、直後をまとめるだけのシンプルな出題を確認しました。
設問は対比、逆説、理由づけ、言い換えなどを使用して作成されている。
それを生徒たちに意識させることで生徒も容易に正解にたどり着けるようになる。
ちなみに本番の解答用紙ですが、B4縦で、今回の大問1の(2)で3行くらいだそうです。
ということで一橋大学の説明問題はよくあるシンプルなパターンで一橋大学らしさはないという結論に至りました。
続いて和訳問題ですが、年々軽くなってきています。
基本英文より少し難しいくらいのレベルの英文が出題されています。
ここ数年で和訳問題が減り、説明問題が増えています。
和訳は点が取れる分野なので、落とさないように準備をさせたい。
しかし近年高校生の間に基本的な和訳の方法を学んでいない生徒が多く、予備校としては助かっている。
ちなみに一橋大学の合否を大きく左右すのは数学だそうです。
数学は大問一つで0点など続出するが英語では0点はあり得ない。
きちんと数学はみんなが取れるところは取れるようにしておかなければダメ。
ところで和訳問題については東北大学が採点講評を出していて、出題意図なども公表しています。
そこで紹介されている誤答例などを見ると学生の傾向は顕著に見えます。
機能語に目が行かず、内容語にばかり目が行っている答案が本当に多いようです。
それで修飾関係や共通関係を外してしまっています。
中学から学び続けたはずのことがあまりに定着していない現実。
改めて基礎基本の徹底が指導の中心となり、文脈型の和訳などはそれらが仕上がってからでよい。
ちなみに伊藤和夫先生の著作の数々は生徒の誤答例がもととなってる。
とにかく伊藤先生は生徒の答案をよく見ていた。
生徒の誤答は宝であり、生徒の誤答を基に授業を組み立てていらっしゃるそうです。
読解対策の指導上のポイントというページで、どの手順で指導を行うべきか。
そして合格ラインに届かない典型的な受験生の傾向をまとめてくださっていました。
このページは実際に現在高2の生徒に見せたいなと思わされました。
さて続けて文法問題ですが、今春の問題はとても雑な作りで難しすぎるとの講評でした。
ある書籍からいくつか文だけを抜き出していて、内容の方向性が見えなかったり、語彙のレベルなど調整不足な印象のようです。
実際生徒の出来も悪く、2016年のかなり優しかった出題とは対照的でした。
整序問題が最近は多いですが、生後問題の年度もあるので注意が必要でしょう。
なお、一橋大学は名詞修飾のasがよく出ます。
ただこれを整序作文で出すことに関しては武富先生は微妙とのことでした。
また今春は突然長文内で空所補充の出題があり、機能語を埋める文法問題でした。
組み合わせに注目すれば優しかったものの、今までは内容面での整序作文だったのに比べて、今回は実質文法問題でした。
長くなってきたので次回英作文とリスニングを取り上げたいと思います。